昔は定番中の定番 赤いランドセルの女の子は五分の一

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週刊文春 4月21日(木)12時12分配信

 四月、ピカピカのランドセルで登校する新一年生。微笑ましい光景だが、昔と異なる点も。……定番の赤いランドセルの女の子が断然少ない。

「クラレの調査によると、今年度新入生が購入した色は、男児は黒が五七%で一位だが、青、紺合計は三四%。女児はピンクが五〇%、赤二二・五%、青一二%。赤いランドセルの女の子は五分の一強しかいないんです」(教育雑誌ライター)

たしかに、観察してみるとランドセルは、ピンク、水色、オレンジと色とりどり。

多色化のきっかけは、01年にイオンが販売開始した「選べる24色のカラーランドセル」。

「当初は『目立ちそう』と心配する親御さんもいた」(同社広報)と言うが、数年ですっかり浸透したという。

「以前は、天然皮革素材は、色ブレ防止のため黒や暗い赤にせざるを得なかったんですが、軽量で高品質な人工皮革の登場で発色が容易になり色幅が広がりました。選択肢も増えて、人と違うものをというニーズも広がったのでは」(ランドセル大手 協和広報課・若松秀朗さん)

実際「男児の一番人気は黒ですが、一口に黒と言っても、ツヤの有無、赤や青のステッチ入りなどさまざま」(イオン広報)。刺繍を入れたものもあり、どんどんファッショナブル化の傾向。

「三年前、花柄ステッチ入りのものを発売、売れ行きは右肩上がりです。牛革をデニム風に加工した新作『リベルタ』も大人気でした」(鞄工房山本 広報・中島南さん)

だが「祖父母などからの贈答は常に全体の三割強」(クラレ経営企画室IR・広報部)だけに「子どもは水色がいいと言うけど、義母が納得せず困ったという話も聞く」(小学生を持つ主婦)など、世代間ギャップも続々。

そこで人気が上がっているのが、ツートンカラーのランドセル。「親世代と子どもの好みを両立できる」(前出・若松さん)ことが魅力で、製造直売店「ユーアンドアイ」でも「黒や濃赤をベースに、被せの左右の色を変えた多色タイプが大好評」(松本育子店長)。また「今は男女とも高級感ある茶系が人気」(前出・中島さん)という話も。

一体、伊達直人は何色のランドセルを贈ったらいいのか? (さのちあき)

(週刊文春2011年4月28日号「THIS WEEK 教育」より)

多様化する子どもの「習い事」 根強い人気は習字とそろばん

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週刊文春2011年3月24日号「THIS WEEK 教育」

 いまどきの子どもたちは忙しい。幼稚園や小学校から帰ると、すぐに習い事へと出発。家に寄らずにそのまま向かうことも珍しくない。

「スイミングにピアノに英会話。サッカーにバレエ、そして体操教室などが多いですが、最近はテニスやチアリーディング、ミュージカルダンス、サイエンス、作文、レゴ、お料理など、様々なカテゴリーの習い事があります。またスター選手の影響もあり、フィギュアスケートやゴルフスクールも流行っています」(小学生の子を持つ母親)

しかし、相変わらず根強い人気なのが、“昭和の王道”の習字だとか。

「パソコンや携帯電話という便利なアイテムが身近にある時代だからこそ、逆に習字で文字の基礎を学ばせたいという親御さんが多いですね」(毎日書道展で審査会員を務める座本大汪(だいおう)さん)

白い半紙の前で、ゆっくり集中して文字を書く時間によって、子どもたちは持続力や精神力を養うという。

「その子の書く文字を見ると、性格や感情が読み取れる。まさに書は心の鏡。字が上達していくにつれ、落ち着いた柔らかい性格になっていく子どもは多いですね」(同前)

また集中力をつけさせたい、数字に強くなって欲しい。そんな親の願いからか、そろばん人気も不動。

「そろばんは数の勉強の第一歩。受身でなく、自分で指と脳を繰り返し動かしながら、数の原理を理解できる学習方法です」(社団法人 全国珠算教育連盟・神奈川県支部会員 深見政則さん)

そろばんの玉を右手の指ではじく動作が左脳に働き、暗算するという思考が右脳に働く。そうして左脳・右脳をバランスよく、また効率的に使うというのだ。

「数字の組み合わせは無限大。何通りもの数字の組み合わせに合わせて玉をはじくので、常に脳へのトレーニングになりますね」(同前)

やはり、昔から「読み書きそろばん」は子どもたちの学びの礎であったのだろう。

しかし前出の母親からはこんな本音が……。

「スケートやゴルフ、ダンスなんかに比べると、習字やそろばんなら、子どもがすぐに辞めちゃっても、道具代があんまり無駄にならないのがいいですね」 (中西恵子)

校舎が運動場…「放射能が心配」で校庭使わず部活

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教室前の廊下で卓球部員が壁に球を打ち付け、その奥ではハンドボール部の約20人が猛ダッシュ。校舎2階はバスケットボール部員が腰をかがめて守備練習、3階はバドミントン部員がシャトルを打ち合う――。

福島市の福島第一中学校の放課後。阿武隈川沿いにある校庭は今、桜が満開だが、生徒の姿はない。

福島第一原発事故で放出された放射性物質を考慮し、福島県内ではほぼ全域の学校で屋外活動が控えられてきた。新学期になっても、国が学校の屋外活動の放射線量基準を示さず、市町村教委や各校に判断が任されてきたためだ。

「校庭に足跡すらない異様な光景。この状態がいつまで続くのか」。福島第一中の鈴木昭雄校長(59)は嘆く。ハンドボール部の手塚彩乃さん(13)も「廊下を走ると足の裏が痛い。夏は暑いし、やる気がなくなりそう」と浮かない顔だ。

保護者の不安も強い。中1と小5の娘がいる福島市の女性(49)は「原発から離れているとはいえ、ずっと放射線量が多くて心配」と顔をしかめる。

福島市は第一原発から65キロほど離れているが、市教委は市内の小中学校に屋外活動を見合わせるとともに、生徒に登下校時はマスクと帽子を着用するよう呼びかけた。

5月の運動会は軒並み中止になり、夏のプールや秋の桃収穫の体験実習まで危ぶまれている。第一原発から約100キロ離れた会津若松市教委も、マスクと帽子の着用を呼びかけている。

県教委の幹部は「中には過剰と感じる対応もある。だが、学校現場が混乱したのは、新学期までに基準を示さなかった文部科学省の責任だ」と批判する。

文科省学校健康教育課は「基準策定は原子力安全委員会など専門家の意見を踏まえた検討に時間がかかった」と釈明。「今後は福島県の学校現場に混乱を招かないようにする」としている。(関田航、川口敦子、小林誠一)

通学バスで苦肉の車中授業…往復140キロ 宮城の高校

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津波で被災した宮城県名取市の県農業高校が、スクールバスでの「車中授業」を始める。県内3校に間借りして新学期に臨むため、長距離送迎で授業時間が減るのを防ぐ苦肉の策だが、毎日約140キロ往復する生徒も出そうだ。

生徒数695人。仙台空港の北約1.5キロにあり、津波で校舎や寮が浸水。実習用の豚舎や鶏舎は流され、田んぼも使えなくなった。仮校舎を名取市内に建設予定だが、完成は9月。それまで加美農業(色麻(しかま)町)、亘理(わたり=亘理町)、柴田農林(大河原町)の3高校に間借りし、学科や学年ごとに生徒を分ける。

車中授業を受けるのは、最も遠い加美農業に通う農業機械科などの約240人。農機具がそろっているのは道のりで北へ約60キロ離れた同校だけだった。

生徒らは朝8時、いったんJR名取駅近くに集合。6台のバスに分乗し、高速道路経由で片道約1時間半かけ、学校を目指す。行きは1時間目、帰りは6時間目の車中授業の時間だ。

「90分間何もしなかったら、逆に生徒には苦痛かもしれない。有効に活用したい」と白石喜久夫校長。生徒が車酔いしないよう、教材のビデオを見たり、国語の輪読をしたり、負担の少ない内容にする考えだ。

だが、問題もある。途中の仙台市から通う生徒も多く、バスに途中で拾ってもらう方が便利なのに、学校は「車中授業に差し障る」として認めない考えだ。仙台駅からだといったん約10キロ南下し、そこから逆に約60キロ北上。毎日約140キロを移動することになる。

仙台市から通う新入生の男子生徒(15)は「最初に聞いた時はびっくりした。朝5時ごろ起きないと間に合わない。バスの中で寝ちゃうか、車酔いするか、2時間目に寝るかのどれかになりそう」。母親は「震災だから仕方がないし、先生方も苦渋の決断だったと思う。でも子どもが耐えられるか心配です」と話す。

始業式は22日。再び休みに入り、学校は5月9日に再開する。(花野雄太)

校舎は間借り、入学式は合同 被災地の公立学校再開

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東日本大震災で大きな被害を受けた岩手、宮城両県で公立学校の多くが20、21の両日に再開した。21日には、仙台市沿岸部や宮城県石巻市など津波で校舎が壊滅した学校や、多数の避難者がいる学校も含めた小中高273校で始業式があった。

他校や公共施設に間借りしての再開は宮城県で46校、岩手県で25校。震災から1カ月余りでの始業が困難な学校も多かったが、年間の授業時間数の確保が難しくなるため、準備を急いだ。遅れは、各校が夏休みの短縮や土曜授業などで補うことになる。

午前7時25分、石巻市雄勝町の船越小学校のそばから2人の児童が観光タクシーに乗り込んだ。校舎は津波で壊滅。間借りしている高校に通う「スクールタクシー」だ。がれきと海に挟まれた一本道を含む25キロの道のりを1時間近くかけて通う。新6年生の大槻勇綱君(11)は「春休みがいつもより長かったから学校が楽しみ。遠くなったけど勉強できればいい。苦手だけど。野球をいっぱいしたい」。始業式で菅原信彦校長は「地震の後、電気がなかったり水道がなかったり、大変なことがありました。でも、みんなはこの1カ月を頑張れたから、この1年もきっと頑張れると思います」と語りかけた。

岩手県大船渡市の市立蛸ノ浦小学校では21日午前、津波で校舎が使えなくなった同市立赤崎小学校との合同入学式があった。両校合わせて24人の新入生が、仮設住宅の建設が進む校庭に元気な姿を見せた。

入学式があった体育館には、支援物資が積み上げられたまま。それでも、名前を呼ばれた新入生が元気に「ハイ」と声を上げる姿を、2人の校長は目を細めて見守った。津波で家財を流され、岩手県内の貸衣装店が無償で提供した「晴れ着」で出席した子もいた。

赤崎小の校区は津波で大きな被害を受けた。新入生や家族は無事だったが、校区外の避難所に入ったり、内陸の親戚宅に身を寄せたりして、3月上旬の時点で20人だった入学予定者は15人に減った。

スクールバスが赤崎小の児童を送迎し、授業は蛸ノ浦小の新入生と一緒に受ける。教員は各学校に配置されているため、2人が担任に就く。赤崎小の千田智明校長は「元気そうに見えても、心は相当傷ついている子もいる。両校の教師が協力して見守っていきたい」と話した。(平井良和、相江智也)

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