携帯所持の低年齢化進む 「小1で購入」小学生の2割横浜市教委調査「安全対策指導早める必要」 横浜市教委は、小中学生と保護者を対象にした子供の携帯電話利用のアンケート結果をまとめた。携帯電話を持つ小学生の5人に1人が、購入時期を「小学1年生」と回答するなど、調査では購入時期の低学年化が浮き彫りになった。
アンケートは昨年11月、市内の小学4年~中学3年の児童・生徒と保護者ら計約4800人を対象に実施。回答率は87・8%だった。
それによると、小学生の40・1%、中学生の76・8%が携帯電話を持っていると回答した。購入時期については、小学生の所有者のうち、「小学1年」としたのが22%で、2年前の前回調査(7・8%)に比べて大幅に増えた。また、小学生では、小学3年までに購入したのが54%に上り、前回調査(40・8%)よりも購入時期の低学年化が進んでいた。
携帯電話を持たせたことについては、80・2%の保護者が「良かった」とする一方で、持たせなかった保護者の89・2%も「持たせなくて良かった」と回答するなど、親の考え方がはっきりと分かれた。
ただ、「子供が携帯電話を使用することに不安や危険を感じるか」との設問には、小学生の保護者で72・1%、中学生の保護者で68・3%が「感じる」「少し感じる」などと回答。具体的な不安としては、「ネット上のいじめ被害」「掲示板などの書き込みトラブル」をあげ、不安を抱えつつも、安全や利便性のために携帯電話を持たせる保護者が少なくない実態がうかがえた。
また、携帯電話やパソコンの危険性についての学習状況を問う設問では、「学校で教えてもらった」とする回答が中学生で75・7%だったのに対し、小学生では43・2%にとどまった。市教委では「今後は早い段階からの安全対策やモラル指導が必要」としている。
(2010年2月12日 読売新聞)
携帯の低年齢化に拍車
2010年2月13日
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大阪でケータイを使った授業
2009年11月8日
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子供とケータイについて考える~授業にケータイを活用した取組み~
2009/11/04 17:38
本コラムでは、子供にケータイは必要か、といったテーマを何度か扱ってきました。石川県の「いしかわ子ども総合条例」改正案は、2010年1月に施行されます。この条例は「小中学生に対して防災、防犯など特別な場合を除いて携帯電話を持たせないよう努める」という努力規定です。他の自治体も追随するのではないかと話題になっています。
本コラムでも「携帯三原則」と比喩しましたが、世界中がネットワーク社会になる中、ケータイを規制の枠組みに入れることが未来につながるのかどうか、賛否が分かれるところです。
ここでひとつ興味深い取り組みがニュースになりました。リクルート社から東京都杉並区和田中学の校長に就任(東京都初の民間人校長)し、現場から学校改革を実施した藤原和博氏が、現在橋下大阪府知事から教育分野の特別顧問を委託され、大阪の小中高の活性化を託されているそうです。その取組みの一つが、高校生を対象にした「ケータイをバリバリに使った授業」です。
高校生は、ほぼ100%がケータイを持っているので、それを規制しても仕方がない、授業で使ってしまおう、というのがコンセプトです。ケータイでメールを打つことが当然となっている高校生にその特技を活かして、授業の回答、意見をケータイメールで先生へ送信し、その意見を反映した授業を行うという、まさにリアルタイムeラーニングです(先生側は情報を収集する特別なアプリケーションをPCにインストールしています)。
驚いたことに生徒は400字くらいの課題を出しても、ケータイメールを使って7~8分で送信してきたそうです。そして挙手の授業よりも活発に意見を得られることで、先生も偏らない本当の意味での双方向授業が可能になるのではないかと期待されています(先生側にリテラシーがなければ成立しませんが‥)。
学校にケータイを持ち込むことへの嫌悪感はなかなか拭えませんが、これからのネットワーク社会における授業の一端を垣間見たニュースではなかったかと思います。確か橋下府知事はケータイ規制論者ではなかったのではないでしょうか‥。
このようにケータイは大人が当たり前のように所有し、子供たちは生まれた時から身近にあり、大人が考えるよりも遥かに使いこなしています。今の日本のケータイはフィルタリングがあり、ある程度キャリアの管理下で子供を守ることが可能です。
しかし今後、ケータイ以外にネットワークに通じる端末は莫大に増えます。携帯ゲームを筆頭に、音楽再生機、電子辞書、キンドルのような電子教科書も登場するかもしれません。その時代を見据えたネットワーク社会のルールを作成していかなければならないでしょう。私個人としては今のネットワーク環境下で最もマナー違反をしているのは大人のほうだと思います。そんな大人が子供たちに何を教えればいいのでしょうか。
その一つの例として魔法のiらんど社の取組みが参考になるかと思います。魔法のiらんど社はケータイ小説で有名です。コミュニティ会員の中心は中高生だそうです。そのコミュニティでアイポリスという監視業務を行っています。アイポリスは子供たちのネットワーク上での先生的役割を担っています。この世代の子供は、まだ先生の言うことはきくそうです。アイポリスはネットコミュニティの先生として子供たちに秩序を指導しているのです。怒られながら子供たちは学習していくとのことです。
ネットのいじめはケータイだけの問題ではないと思います。未来の子供の環境を考えれば、おのずと方向性は見えてくると思います。ケータイはタバコやお酒と同じでしょうか。規制すれば今、被害にあっている人は救えるのでしょうか。様々な意見はあると思います。皆さんはどうお考えでしょうか。
◇ライタプロフィール
戸口功一(とぐち こういち)
1992年(株)メディア開発綜研の前身、菊地事務所(メディア開発・綜研)にてスタッフとして参加。2000年法人化で主任研究員、2005年より現職。1992年電通総研「情報メディア白書」の編集に参加。現在も執筆編集に携わる。その他、インプレス「ケータイ白書」、「ネット広告白書」、新映像産業推進センター(現デジタルコンテンツ協会)「新映像産業白書」、「マルチメディア白書」、「デジタルコンテンツ白書」の執筆および経済産業省、総務省の報告書等を多数手掛ける。
ケータイネット世代
2009年10月27日
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ケータイネット世代のきもち
1 PC世代が知らない、若者とケータイの密な関係
2008/05/01
高橋暁子
ケータイのことも、ケータイ世代のこともわからない。オトナ世代からタメ息と共にそんな声が聞かれる。「なぜわざわざインターネットをケータイで……」「なぜ文字を打ちづらいケータイで……」。一見、ケータイに依存しているようにも見える若者世代は、普段どんなコンテンツをどんなふうに使っているのか。どんなコミュニケーションの取り方をしているのか。サービス事業者や利用者の声を交えながら、いまどきの”ケータイでネットをするのは当たり前”な若者たちのケータイ事情に迫っていきたい。
PC世代とケータイネット世代の違いとは
読者の皆さんは、ケータイのどんな機能を使っているだろうか。通話、メール、電車の乗り換え検索、SNSの閲覧や日記の更新、ワンセグ、ゲーム……。せいぜいこのくらいではないだろうか。ある限定的な処理をこなす道具としてケータイを使っている印象だ。しかし、同じ質問に対し、10代の若者たちはまったく違う回答を寄せる。プロフにブログ、ホームページの更新・閲覧、ケータイSNSでのコミュニケーション、ワンセグ、ゲーム、音楽、小説、漫画の閲覧……。ケータイの利用範囲が実に広い。とくにケータイネット用コンテンツの利用率が高い。パソコンはあまり使わず、多くの行動がケータイ内で収まっている。このあたりはオトナ世代とはまったく異なる点といえるだろう。
NTTドコモが「iモード」を開始したのは1999年。以来、すでに10年近い月日が経過したことになる。本連載でケータイネット世代と呼ぶ10 代~20代前半の世代が物心つく頃、彼らの目の前にはケータイで手軽にインターネットを楽しめる環境が用意されていた。20代後半~30代以降のPC世代が、OSのネットワーク設定やモデムの設定などに苦労しながら”インターネット接続に成功”したのと違い、いまどきの若者たちはありえないくらい軽やかにケータイを通じてインターネット世界に入ってきている。そして今、ケータイネットには彼らを魅了するコンテンツが溢れている。それは、ケータイネットを路線検索程度の実務的な用途にとどめるPC世代にはわからない世界かもしれない。
大まかに言ってしまえば、パソコンからインターネットに触れた世代と、ケータイからインターネットに触れた世代とでは、ケータイへの接し方も、それを通じて垣間見る世界の魅力も異なる、ということになるようだ。
もちろんメディアとしての愛着度も違うといえるだろう。資金力の問題で自分専用のパソコンやテレビを持てない若者世代にとって、ケータイは唯一の自分専用メディアとなる。資金を持ち、パソコンもケータイも併用できるPC世代より、メディアとしての重要性は格段に高い。若者世代にとって、インターネット利用やコミュニケーションの中心がケータイになるのは当然のことなのだ。
通話は5分でも長電話、ケータイ機能を使いこなす10代
若者がケータイを多用する背景には、「パケ・ホーダイ」(NTTドコモ)などのパケット定額制の普及があることは間違いない。「モバイル社会白書 2007」(NTT出版)によると、携帯電話のパケット定額割引利用者割合は、携帯ユーザーの33.4%だが、19歳以下だと57.8%にも上る。ユーザー全体と高校生ユーザーとで機能別の利用率を比べた結果、インターネット機能(iモードやEZwebなど)の利用率は全体で65%に対し、高校生は 77.8%と大幅に上回っている。着うた・音楽ダウンロード機能は全体が57.5%に対して高校生が68.8%、以下同様にゲームが41.2%に対して 49.5%、本や漫画を読む機能で8.8%に対して12.4%と、それぞれ高校生の利用率はすべての機能やコンテンツの利用において全体を上回っているというのだ。
2006年にNTTドコモが若者に”長電話の定義”を調査したところ、なんと「5分」という回答がもっとも多かったという。パケット定額制の普及で、「パケット通信=使い放題(安い)」「音声通話=有料(高い)」という認識が浸透しているためだろう。当然、ネットワークを介した間接的なコミュニケーションが中心になっていくわけだが、その過程で、彼らの間には「30分ルール」というものが誕生している。”30分以内にメールを返信しないと相手を嫌っていることになる”というものだ(3分ルールという話も聞く)。「メールはいつ読んでも、いつ返信してもいいもの」として捉えている大人世代と若者世代のギャップが感じられる話だ。
朝はケータイアラームで目覚め、移動中や外出先はもちろんのこと、テレビ番組の視聴中や就寝前の布団の中でもケータイを利用する人が多いというデータもある。お風呂場で利用する若者が多いため、富士通からは防水ケータイまで発売されている。
むしろケータイを使いこなせないPC世代が下流?
一時期、”ケータイ世代はPCを使えない下流”とする「ケータイ族下流説」が話題になったが、もちろんそんなことはない。「PCではなくケータイでレポートを書いて提出する学生も多い」(某大学講師)という話もある。ただしそれはPC用キーボードをまったく使えないというわけではなく、単純にケータイに慣れ親しんでいるため、いわゆる”親指入力”のほうが速く処理できるからなのだそうだ。ケータイネット世代も社会人になれば会社ではPCを利用するが、プライベートではやはりケータイを利用すると聞く。「使えない」のではなく「使わない」のだ。逆に最近では、「PC世代こそケータイを使えないのが問題」という論調のほうが強まってきている。
ケータイの利用形態も変わりつつある。現在ケータイメールの送受信総数はわずかながら減ってきており、これに反比例して伸びているのがケータイ向けコミュニティサイトのPV(ページビュー)数だ。「モバゲータウン」や「mixiモバイル」などのように、1日数億PVを稼ぐサイトもあらわれてきている。1対多数のコミュニケーションの場合、メールで同報配信するよりも、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)などのコミュニティサイトや掲示板で書き込まれた内容を確認したほうが便利と判断されているのかもしれない。メールなどのプッシュ型サービスから、コミュニティサイトと更新通知機能を使ったプル/プッシュ複合型サービスに移行する可能性もある。
20代の3人に1人は使っているといわれるほど生活に浸透し、今や1,500万の登録ユーザー数を誇る日本最大のSNS、mixi。2007年9 月、そのPVは、ケータイからのアクセスがパソコンからのそれを上回った。当時の月間PVは、PCからが59億2,000万件(07年6月比8.6% 減)、ケータイからは63億4,000万件(同20.3%増)だったという。もうPC世代もケータイを無視できないところまできているのだ。
PC世代よ、ケータイコミュニケーションを知ろう
今、ケータイを取り巻く世界では何が起きているのだろうか。知りたいと思っても、まとめサイトがない。PCとケータイは世界が分断されており、情報が入ってこない状態である。だからといって、ケータイネット世代のことも、彼らが夢中になるサービスも、「やっぱりわからない」で済ませてしまってはつまらない。ケータイ小説は程度が低い? ネットはPCでやるのが一番? ケータイコミュニティなんて子どものお遊び? まずは、少しでも”ケータイネット世代のきもち”を知ってから判断してほしい。そこで当連載では、ケータイでのネットコミュニケーションを中心に、PC世代が知らないケータイの世界を追っていく予定だ。ケータイ文化やケータイコミュニケーションを知る一助となれば幸いである。
2 著者と読者の距離感がカギ? ケータイ小説がウケる理由 – 前編
Amazon.co.jpのケータイ小説のレビューを見たことはあるだろうか。たとえば、2007年に新垣結衣主演で映画化された『恋空』の原作『恋空 ―切ナイ恋物語・上巻』(美嘉著)には、1,200件以上のレビューがついている。評価を見ると、そのうち約220件が”星5つ”、1,000件近くが”星1つ”と、極端な割れ方を見せる。”星5つ”の人たちは10代のファンが多いらしく、「感動した」「泣いた」という感想が多い。しかし、”星1つ”の人たちはオトナ世代が多いようで、「文章が拙い」「中身がない」などのかなりの酷評が目立つ。
しかし同時に、トーハンの調査によると、2006年(平成18年)の書籍文芸部門売り上げトップ10のうち3つをケータイ小説が占めたという事実もある。良くも悪くも、ケータイ小説が注目されていることは間違いない。ケータイ小説がウケた理由とは何なのか? 『恋空』などのケータイ小説を書籍化、出版しているスターツ出版書籍編集部プロデューサーであり、ケータイ小説サイト「野いちご」編集長でもある松島滋氏に聞いた。
ユーザーから火がついたケータイ小説
ケータイ小説は、当初高校生を中心に火がつき、中学生にまでブームが広がっている。このブームは出版社側やオトナが仕掛けたものではない。「知らないところでじわじわと広がって、気づいたら無視できない規模になっていた」(松島氏)ものなのだ。
スターツ出版が最初に書籍化したケータイ小説は、ケータイ小説の元祖とも言われるYoshi作『DeepLove』。2002年のことだ。「正直、 Yoshi氏というキャラがウケたのだと思っていました。まさかケータイ小説自体がブームになるとは」と松島氏は当時を振り返る。
2005年のChaco作『天使がくれたもの』は、読者から「絶対に本にしてほしい作品がある。とても泣ける作品で、これを読んで人生が変わった」と電話がかかってきたことが書籍化のきっかけとなった。「あけみ」というハンドルネームを名乗ったその女性読者は、電話口で1時間も熱く語った。「書籍化は決めたものの、正直それほど売れるとは期待していなかった」(松島氏)が、実際出版が決まると全国から予約電話がかかり、次々と書店から注文が入ってきて、その人気に驚いたという。
作者も読者も10代女性が中心
作家の年齢層は読者と同様中高生が多いが、書籍化して売れている作家となると20代半ばくらいの人たちが多い。「iモードが世に出た1999年頃からいち早く使い始めた人たちがケータイ小説にからんでいる」(松島氏)とのことで、26、7歳あたりが最年長になるという。最初は全てケータイで小説を書いているという人が多かったが、指が痛くなるのでパソコンから書くようになったケースが多いそうだ。
前述のChaco氏の場合は、自分の過去の乗り越えられないものを清算するために書き始めたのが執筆のきっかけだったという。ノートだと書けないが、ケータイだと予測変換機能で漢字を入力できるのでケータイを選んだそうだ。誰にも読まれないようにと「魔法のiらんど」(ケータイ小説サイト)の「BOOK機能」を使ってこっそり書いていたところ、反響がくるようになった。当時は書籍になるとはまったく思わなかったので、あくまで自己満足のために書いていたという。ちなみに「BOOK機能」とは、ケータイから誰でも小説が執筆・配信できる機能のことだ。
「あくまで自分のために書いたものだからこそ、テクニック云々がなくシンプルな表現になっているのでしょう。悲しかったりつらかったりした実体験を物語にしたため、読者の心を打ったのではないでしょうか。読者はこの物語に泣き、同時に励まされたようです」(松島氏)。
読者は女性が多く、7割強を10代が占める。残りはOLや主婦となり、男性は1割程度だ。ケータイ小説愛読者の多くは四六時中ケータイをいじっており、非常な頻度でケータイ小説を読む。「授業中に読んでいて泣いてしまって、先生にばれて怒られた」という声も寄せられているという。一方、社会人は夜に読むことが多い。「本を読むのは最初は億劫でも、一度読み始めると中毒性が出るものですが、それに近いようです。一冊丸々完読できる喜びは大きいし、応援していた作家の作品が本になったら嬉しいのでしょう」(同氏)。
3 著者と読者の距離感がカギ? ケータイ小説がウケる理由 – 中編
ケータイ小説は、メールのような口語体の文章が、リアルで身近に感じられると言われている。「『普通の小説では情景描写があるのにケータイ小説はほとんどない』とか、『会話で話が続いていて表現が稚拙』という言われ方をしていることが多いです。しかし、最近は一概にそう言いきれなくなってきています。ケータイ小説の中でも色々な種類のものが出てきているのです」と松島氏(ケータイ小説サイト「野いちご」編集部編集長)は最近のケータイ小説の評価に異を唱える。
作家によっては情景描写を書いている人もいるし、表現にこだわっている人も出てきているという。『天使がくれたもの』の著者Chaco氏(前編参照)などは、最初は何も分からず思うままに書いたため、シナリオのような描写のない文章だったが、最新作になると改行があまりなくなり、一般文芸作品に近くなっているそうだ。また、ケータイ小説は一人称が多いと言われてきたが、『クリアネス』の著者である十和氏などは原則三人称で執筆しており、”一人称ばかり”という認識も崩れているという。
ジャンル的には恋愛モノが強い。これは、10代のコたちの最大の関心事が恋愛だからだ。「友情関係、親子関係など、読者が今抱えている悩みに当てはまる作品が売れています。小説は心の実用書だと思うのです。読者が欲しているものに回答を与えられる作品は、生き方などにも影響を与えることがあります。私の場合は、学生時代に友達から勧められた村上春樹の作品が同時代的に感じられたものですが、それと同じです。彼女たちにはケータイ小説なのでしょう。時代の転換点には、今までにないようなものが出てくるものだと思います。ケータイを持っている時間が長いので、ケータイが新しいものに行く触媒になっているのでしょう。『きっかけとしてケータイ』というケースはかなり多いと思います」(松島氏)。
書籍化については、「元々ケータイで書いていたものであり、多くの読者に言いたいことが伝わっていることは、掲示板での反応を見て分かっています。書籍化する際にも、オトナ目線で文章を削ると、かえって伝わらなくなると考えて、原則として元の作品を生かす方針をとっている」(松島氏)という。ただし、文章が短すぎたり改行が多すぎたりすると、書籍では読みにくいことがあるので、文章に肉付けをしてもらうことはあるそうだ。
ケータイ小説にはコミュニケーション機能が必須
ケータイ小説はケータイサイト上でリアルタイムに書き進められていく。作家と読者がコミュニケーションをとることができるのも人気の秘訣だ。「10 代の読者たちはつながりを強く求めています。その世代は人間関係が希薄と言われますがそうではなく、つながりたいからケータイでアクセスするのだと思います」(松島氏)という。
ケータイ小説がウケた理由について同氏は、「コミュニティ機能を利用して色々な意見が交換され、共感が生まれているのが大きいと思います。携帯サイトに掲示しているだけで感想を書いたりできなかったら、ここまで広まらなかったのでは」と推測する。最近でこそ、作者には新しい作品を好きな時に好きなだけ書いてもらう形をとっているそうだが、連載間隔があまり開くと読者離れにもつながる。ケータイ小説が盛り上がるためには、サイトを運営する力も要求されるのだという。
Yoshi氏(前編参照)も、どうすれば読者が喜んだり泣いたりするのかを考えて、読者とコミュニケーションをとりながら書いたそうだ。読者の「ふたりを幸せにして!」という声で、結末をハッピーエンドに変えたこともあるという。これまでの小説は、作者の中だけで完結させてから読者に出すものだったが、ケータイ小説は、パブリックな場で読者とのやりとりをしながら作られていくものなのだ。
また、いつの時代も10代は恋愛や友情、親子関係で悩むものだ。ケータイ小説は、そんな子たちが悩んでいることに対して、同じ目線で等身大の言葉で答えを与えてくれるものだという。小説の中に答えがあるのはもちろんだが、作家自身がサイトの掲示板で悩み相談を受けていたこともある。相談件数は一日 40件くらいきていたこともあったそうだ。作家とのやりとりができることでコアファンを生み、クチコミで広がっていったという。
4 著者と読者の距離感がカギ? ケータイ小説がウケる理由 – 後編
ケータイ小説は公開されているので、誰でも無料で読める。にもかかわらず、人気の作品は書籍化しても売れるという。「本を購入しているのは、半分がケータイで読んでいた人で、残りは本から入った人です。もちろんケータイでしか読まない人もいますが、手元に形として残しておきたい、宝物みたいに本棚に置きたいという人たちが多いようです」。ケータイ小説サイト「野いちご」編集部編集長の松島氏は、ケータイ小説の書籍版が売れた理由をそう分析する。読者は携帯電話のパケット料金定額サービスに加入しているケースが多いが、中にはパケット代がかかるので、書籍のほうが安くなると書籍版を買い求める人も多いそうだ。
松島氏は、「ケータイ小説の分野には男性はあまり入ってこないのではないか」と思っている。ケータイの活用頻度は女性が圧倒的に高いからだ。最近は主婦がケータイ小説の面白さにはまる傾向にあるそうだ。「コミュニティやネットワークがあって、ケータイ小説が受け入れられるクチコミという流れができやすい環境だからかもしれない」(松島氏)。
ケータイ小説に対する世間の反応について
ケータイ小説に対する世間の過剰な批判について松島氏は、「理解の範疇からはみ出たところから来たものだから嫌がられているのかもしれません。正直、私も最初は(読んでみて)キツイと思いました。でも、ケータイで読んでいると、ドキドキするんですよ。ケータイのスクロール速度と読む速度がちょうどしっくりくるのがケータイ小説なのです。受け入れてくれる人たちにとっては大事なものなので、その人たちに受け入れられる作品を作っていきたいですね」と語った。
最近のケータイ小説の中には、十和氏の『クリアネス』『雪花』など完成度の高いものもある。それらの作品は、ある著名な作家からも「しっかり書かれている」という評価を受けているという。「ケータイ小説の中にも、最近は子ども向け小説から本格小説まで種々雑多なものがあるので、素直な気持ちで向き合えば、きっと楽しい作品に巡り会えると思います。ケータイ小説はぜひケータイで読んでみていただきたいです」(松島氏)。
「タダ・気軽・感動」で人気に
ところで今回、連載の取材を進めるにあたり、関東圏の公立高校で情報教育を担当する教諭にご協力いただき、教諭が担当する高校一年生の生徒(100 名)にアンケートをとっていただいた。それによると、子どもたちの7割がケータイ小説を読んだ経験を持っていた。内容評価は「良い」という印象を持つ生徒が圧倒的に多い。もちろん中には「ひどすぎる。小説という価値がない」と、多くのオトナと同じような評価をしている生徒もいたが、あくまで少数派だ。ケータイ小説が10代に深く浸透していることを改めて裏付けた形となった。
彼らがケータイ小説を評価するポイントはおもに3点。「ケータイで気軽に読める」「パケット定額料金だけで本を買わずに読めるので経済的」「感動するときがある」というものだ。お金がない高校生には、「タダでしかもいつも持っているケータイで手軽に読める小説」というところがウケていることがよく分かる結果だ。子どもたちは、オトナとは違う視点から、”ケータイ小説”という新しいメディアに触れているのだ。
ケータイ小説には、レイプ、ドラッグ、死別など、ステレオタイプとも言える”不幸のオンパレード”的な小説が多いと言われている。しかしそれは、昔のメロドラマや韓国ドラマのように、それがある種のエンターテイメントだからなのではないか。その裏に、今の10代の読者たちの純粋な悩みや願いが隠されているからこそ、これだけヒットしているのかもしれない。簡単に毛嫌いせず、新しい文化の流れをくみとることも大切なのではないだろうか。
5 女性読者が増えている”ケータイ漫画”の世界
揺れる、消える……ケータイ漫画の臨場感とは
ケータイ漫画の存在は知っていても、実際に読んだことがあるという人は少ないかもしれない。ケータイ漫画は、携帯電話でいつでも気軽に読めるというだけでなく、小さな画面でも迫力が感じられるさまざまな効果があるのがポイントだという。
モバイルコンテンツ制作などを手がけるメディアシークが女子中高生中心に10~21歳の女性に採ったアンケートによると、ケータイ漫画を利用したことがある割合は31%だった(2007年9月12日~13日、有効回答数:463人/10~21歳の女性)。かなり高い利用率だと言えるだろう。では、ユーザーたちはなぜケータイ漫画を読むのか、どういう漫画が好まれるのか。ケータイ向けコミック配信事業などを展開するNTTソルマーレモバイル事業本部 小林克之氏に聞いた。
漫画をデータ化した”ケータイ漫画”
ケータイ漫画とは、漫画をデータ化し、パソコンやPDAなどの携帯端末、携帯電話などで閲覧できるようにしたものだ。表示形式には紙芝居方式とスクロール方式がある。紙芝居方式は1コマずつカットしたコマが表示される方式であり、スクロール方式はコマをカットせず部分をアップにして表示する方式だ。どちらの場合も、十字キーや決定ボタンをクリックすると、1コマずつ進めたり戻ったりできるようになっている。
元々の漫画のコマは、動きや迫力を出すために形や大きさが工夫されている。しかし、ケータイ漫画の場合、ケータイで紙面同様の迫力を再現するために独自の工夫がなされているところが特徴のひとつとされる。ちなみに、元々紙だった漫画をデータ化したもののほかに、最近ではモバイル用に書き下ろしたものもあるという。
コミックごとにダウンロード可能
NTTソルマーレは、PDAやパソコン向けに動画、音楽、書籍、ソフトウェアなどのコンテンツを販売することを目的に2002年4月1日に設立された。販売コンテンツの中でもコミックの要望が高かったことと、携帯電話の3G化やパケット料金定額制などの追い風を受けて、2004年8月にiモード公式サイト「コミックi」をオープンした。その後、2005年5月にEZweb公式サイト「コミックシーモア」、2005年7月にYahoo!モバイル公式サイト(当時Vodafone live!)「コミックシーモア」もオープンした。
同社のケータイ漫画は、1コマずつカットした紙芝居形式で表示される。利用するためには、公式サイト「コミックi」「コミックシーモア」サイトから月額定額プランを契約し、ポイントを取得したうえで、読みたいコミックをダウンロードする。ポイントが不足した場合はポイントの個別購入も可能だ。
エフェクト効果で臨場感
利用される時間帯は主に深夜帯(22時~2時)に集中している。「就寝前のリラックスしたときに友達にメールを打つ感覚でご利用いただいているのかもしれません」(小林氏)。「コミックi」利用のユーザーのうちおよそ65%が女性であり、ユーザーからのリクエストメールでも女性向けのコミックタイトルが多く寄せられる。タイトル数は2008年10月現在で11,000タイトル以上にもなる。
ケータイコミックは1話が週刊漫画の約20ページ程度にあたる。漫画は紙1ページにおおよそ6~10コマあるが、コマの大きさと形はまちまちだ。コマがそのような大きさや形になっていることで、迫力や動きを表現しているのだ。しかし携帯電話には液晶の小さい画面しかない。そこで、そんな携帯電話でコミックを楽しむために、紙芝居形式のカット手法が生まれ、エフェクト(効果)で躍動感を表現するようになったのだという。
エフェクトには、元々のコミックの迫力を再現するために、フェードイン/アウト、スライド、バイブレーションなどが存在する。それぞれ文字どおりゆっくりと現れたり消えたり、コマのサイズや形に合わせて縦や横に画面がスクロールする。バイブレーションを使った効果は、物が落ちたりぶつかったりする場面や、迫力のあるシーンなどで画面と共に携帯電話がバイブレーション機能で揺れるため、よりいっそう臨場感が感じられるというわけだ。
なぜケータイ漫画なのか?
ケータイ漫画が人気の理由について小林氏は、「書店にはないタイトルの多さ、携帯電話で決済できる購入のしやすさ、人目を気にせずに読めるところ、本棚が不要で好きなコミックを外出先などどこでも読むことができること」などを挙げた。どれも、ネットの便利さや受け入れられ方に近いという印象を受ける。
同社のケータイ漫画の場合は、元々は紙の漫画用に描かれた漫画を1コマずつケータイ用に起こしたものだ。それに対しての作者の反応はどうなのか。「作家様の希望があれば事前に出版社などを経由して、完成版を確認いただいています。これまでに作り直しなどの指示はいただいておらず、むしろ作家様より携帯電話なのに大変見やすいとのお褒めをいただくことが多い」(同氏)という。
このほか、効果音やBGMなどが流れたり、フキダシが出てきたり、コマの人物に動きがあるものなど、新しい流れも出てきている。クリックすれば出版社のサイトに飛ぶような”リンク”を用意するなど、インタラクティブな仕掛けを用意できるところも可能性を感じる。
実際に体で実感したり、目と耳を使ったり、インタラクティブだったりと、ケータイ漫画は徐々にネットとの境をなくしつつあるようだ。ケータイ小説は、ケータイならではの表現と距離感、コミュニケーションなどがウケ、書籍や映画に展開しても広く受け入れられた。ケータイ漫画のこの特殊性が紙よりも受け入れられているのか、それとも便利な面のみが注目されているのか。今後ケータイ漫画発の大ヒット作品が生まれた頃にわかるだろう。その場で買えて場所をとらない、音やインタラクティブなどの可能性を持つ広がるメディアケータイ漫画は、今後ユーザーの行動も変えていくのかもしれない。
6 キケンとも言われるけど……10代の名刺代わり「プロフ」の世界
「プロフ」というケータイやPCで自己紹介ができるサービスが流行っている。プロフの中でも最大のユーザー数を誇る「前略プロフィール」を運営する、楽天の濱野斗百礼氏(執行役員インフォシーク事業長)と前田靖幸氏(インフォシーク事業部コミュニティ事業部部長)に、プロフでのコミュニケーションについて聞いた。
ユーザーは10代がメイン
「前略プロフィール」は、メールアドレスがあれば誰でも登録できる。写真の掲載、「HN(ハンドルネーム)」「性別」「誕生日」「住んでいるところ」「前世」「世界平和に必要なのは」などの 60項目以上の質問に答えていくことで、簡単に自己紹介ページが作れるというサービスだ。2005年に開始されて以来、中高生を中心に爆発的に利用が広がり、最近では多くの企業で同様のサービスが開始されている。
ユーザーの年齢層は17歳が一番多く、15~19歳までが9割を占める。10代がほとんどで、20代以上のユーザーはほとんどいない。高校卒業や、 PCに接する機会が増えたことなどをきっかけにやめることが多いそうだ。ケータイとPCのユーザー比率は8:2。携帯電話での利用が320万人、PCからの利用も合わせると400万人に上る。アクセスは深夜帯23時から25時くらいに集中する。また、休みの日、特に春休みにアクセスが伸びる傾向にあるという。ある休日などは、モバイルだけで5,500万PV、PCと合わせて合計6,300万PVを記録している。
当初は、キャバクラ嬢やホストが利用し始めて火がついた。やがて一般的な20代が使うようになり、2006年3月にケータイ通信の定額制サービスの提供が開始されると、徐々に中高生にも利用が広がっていったという。「まさか10代の利用がこんなに多いとは思いませんでした。初めは『タバコを吸うか』という質問項目があったくらいですから」(濱野氏)。10代のユーザーがメインとなったので、この項目は2007年に削除したそうだ。
目的は出会い系ではなく「自己PR」
「前略プロフィール」では2007年8月にユーザーからアンケートを集めたことがある。1カ月の集計期間を想定していたが、わずか4時間ほどで 3,000件もの回答が集まってしまった。それだけアクティブなユーザーが多いということだ。そのアンケートによると、ユーザーの9割が女性だったという。「全体に真面目な回答が多かったですね。プロフを使う目的についてフリーワードで書いてもらったのですが、出会い目的は0.2%程度。自己PRのためというのが一番多かったです。また、要望として多かったのは、業者の書き込みの排除でした。業者はPCから書き込んでいると推測しているので、モバイルと PCは別物にして業者対策を考えています」(前田氏)。
ユーザーはプロフを名刺代わりに使う。ブログやSNSのようにすべての人に見てもらうために書くのではなく、身近な人にアプローチするために書いているのだ。10代のユーザーは二人で写真を撮り、「ニコイチ」と称してプロフに掲載し、二人が親しいことを学校のクラス内にアピールするという。やはり 10代の中高生は行動範囲が家と塾の間くらいという人も多く、大人が思っているよりは生活エリアは閉鎖的で自由がないものだ。交友関係を第三者に見せることで、自分の立ち位置を定めるツールとして使っているようだ。
プロフがここまで広まった理由について、前田氏はこう推測する。「プロフなら簡単に自分をアピールできるからではないでしょうか。大人と同じでホームページを持ちたいけれど、PCを持っていないので、ケータイでも作れるプロフを選んでいるのだと思います。今後PCを使ってホームページを作ったり SNSをしたりする前段階なのでしょう」。
ゲストブックで「からむ」
ユーザーは、知らない人のプロフもあちこち見て回る。他人のプロフに訪れたらあいさつ代わりにゲストブックに書き込めるが、ただ閲覧しているだけのケースがとても多い。プロフによく書いてある「からんでください」というのは、ゲストブックに書き込みをすることだ。中高生は一言コメントを書くだけだが、人によっては詩を書くなど、100行くらい書き込む人もいるという。
ユーザー同士は、コメントにレス(返事)をつけるのではなく、お互いに相手のゲストブックに書き込み合う方法を採る。自分のゲストブックに書かれたコメントのレスを、相手のゲストブックに書き込むのだ。なので、一方のゲストブックを見ているだけでは話がつながっていないことも多い。「ゲストブックはメッセージのWeb版みたいなもので、掲示板ではないですね」(濱野氏)。
個人情報を出し過ぎてしまうユーザー
10代のユーザーは、”プロフは身近な友人に見てもらうために書く”という意識の人が少なくない。そのため、インターネットがオープンな場であることも意識せず、本名/住所/メールアドレスなどのパーソナルな情報を出してしまうことがある。そこで最近は、サイトのトップページ上に注意を表示するようにしているそうだ。「システムなどで制限するよりも、インターネットはオープンであると認識してもらうように努める方針」(前田氏)という。
プロフには以前メールアドレスの記入欄も存在した。ホームページの「連絡先はここ」みたいなつもりで設定したのだ。ところが、実際は予想に反してケータイからの利用者が圧倒的に多かったことから問題が起きた。「PCのメールアドレスなら記入してもらってもいいだろうと考えていたのですが、ケータイユーザーの場合、電話番号=メールアドレスという人も多かったため、(事実上の電話番号の公開に当たることから)昨年になってメールアドレスの項目を削除しました」(濱野氏)。
また、本人認証はしていないため、本人以外が”なりすまし”てプロフを作るケースも多々発生。勝手にメールアドレスなどの連絡先をプロフに書かれてしまったというトラブルも報告されている。業者が多いのも事実だ。質問項目にあまり答えていないケースほど業者の確率が高い。特に、答えをきちんと書かずにリンクだけ設定されている場合は、業者の可能性を疑ったほうがいいそうだ。
つながらないサービス
アンケートによると、ユーザーは「モバゲータウン」(※)を併用する人も。回答者の2割はモバゲー経験者だった。モバゲーは”バーチャルなつながり”を提供するサービス。プロフは”リアルな情報を書く”サービスだが、”つながり”はない。一部のユーザーは”バーチャルな自分”と”リアルな自分” を、性格のまったく異なる両サービスによって使い分けているのかもしれない。
「プロフはつながらないサービスです。SNS風だと言われますが、ミニメールが送れるなどの機能もなければ、足あと機能もありません。ID検索をすれば世界中から見られますが、ゲストブックを書き込み可としなければ、誰が見ているかもまったく分からないのです」(濱野氏)。
※「モバゲータウン」(モバゲー)は、ディー・エヌ・エーが運営するケータイ向け無料ゲームコミュニティ。ユーザーはアバター(分身)を使ってモバゲー内のゲームや他のユーザーとの交流を楽しめる。なお、規約上、実際の個人情報などを交換することはできず、モバゲー内ではバーチャルな関係を構築する場とされている。2006年2月にオープン、会員数1,000万人を超える。
「自己主張できる」高校生に人気のプロフ
本連載にあたり話を伺った某公立高校の情報教育担当教諭は、実際に生徒たちの間でもプロフは広がっていると話す。「高校に入ってプロフに目覚めた子が多いですね。友達付き合いの派手な子の間でクチコミで広がったようです。ただ、私の担当生徒たちには、情報教育の授業の中で、プロフの個人情報が漏れて事件につながったケースも紹介しています。ちょっと脅かしたせいもあって、おとなしい子やマジメな子は(プロフを)やっていませんね」。教諭が担当する生徒100名にアンケートをとったところ、プロフの利用経験者は56名と半数を超えた。
プロフにネガティブな印象を持つ生徒は2割。逆に好印象を持っている生徒の中では、その理由として「新しい友達ができる」「みんなと交流ができる」「自己主張ができる」「みんなの書いたことが見られる」というものが挙げられた。楽天の主張とほぼ同じ結果と言えるだろう。一方、プロフに否定的な意見としては、「個人情報が漏れる」「犯罪に巻き込まれる」「中傷が多い」「出会い系っぽい」というものが多く見受けられた。教諭が実際に危険性を教えていることもあり、一般的にプロフで問題とされることが生徒たちの間でも問題視されているという結果になった。
10代のウェブ版名刺「プロフ」のことが分かっていただけただろうか。閲覧も作成も簡単なので、話のタネに自分で作ってみると、案外新しい体験を楽しめるかもしれない。
7 10代が「モバゲータウン」にはまる理由 – ニーズに合った仕組み
ケータイサービスを頻繁に利用していなくても、ディー・エヌ・エー(DeNA)が運営するモバイルサイト『モバゲータウン』、通称「モバゲー」の名前は耳にしたことがあるだろう。よゐこや広末涼子などの有名タレントを使ったCMでも話題を呼んだ。ゲームやSNSなどの機能が10代に人気の勝手サイト(キャリア非公式サイト)だ。なぜモバゲーが10代にウケているのだろうか。
10代に人気の「モバゲータウン」とは
モバゲータウンは2006年2月にサービスを開始した。2009年8月時点でユーザー数は1,500万人に迫り、月間ページビューは約195億 PV(ページビュー)に上る。日本最大のSNS「mixi」が2009年6月時点で会員数1,700万人、月間PVはPCとモバイル合計で約150億PV であることを考えると、日本を代表するネットサービスの一つと言えるだろう。
そこでは無料ゲームだけでなく、ユーザー間のコミュニケーションを促進するSNS機能も提供される。「日記」、趣味などで集まる「サークル」、質問を交換する「質問広場」、小説や音楽などの作品を投稿し合うサービスなどがそうだ。ユーザーを表わす「アバター」と呼ばれる着せ替え可能なキャラクタも人気だ。
モバゲーは会員の4割を10代が占めており、16歳男子に至っては52.4%が利用しているというデータもある。記事執筆にあたり関東圏の某公立高校1年生(100名)の協力を得て行なったアンケート調査によると、約半数の48名がモバゲーの利用経験があると回答した。モバゲーの印象についても聞いてみたところ、肯定的な意見と冷静な意見とが混在した状態となっている。「悪い・やや悪い」に28名、「普通」47名、「やや良い・良い」18名と回答 (一部無記入)。その理由については、「ゲームが楽しい」「友達ができる」「自分のことが(相手に)分からないから良い」「ゲームが自由にできるところがよいが、出会い目的の人もいるから注意が必要」「顔を見ない人と交際するのは気持ち悪い」などが挙げられている。
なお最近は、TVCMの影響で20代30代のユーザーも増えてきているという。
10代のニーズを満たすゲーム、SNS
DeNA広報金子哲宏氏によると、ユーザー間のコミュニケーションはオープン当初から活発だったという。その最大の原動力となったのが無料ゲームだ。「(オープン当初)有料のゲームサイトが多い中で、無料で質が高いゲームができたことが勝因かもしれない」(金子氏)。運営側もモバゲーがこんな勢いで広まるとは思わなかった。2006年度の会員目標100万人に対し、実際は441万人というから、その勢いが分かる。無料で楽しめるゲームが次々と投入されたことも、結果的にその後の大人層の獲得につながったと考えられる。
モバゲーの魅力は無料ゲームだけではない。ゲームに集まったユーザーをつなぎ止める仕掛けが用意されていたのだ。SNS機能である。多くのゲームには、開発段階で裏技を仕込んだ。ある地点でジャンプをするとキャラの移動速度が速くなる――などゲームの攻略にもつながる裏技だ。このような裏技情報の交換場所としてSNSが使われたというわけだ。
IMJモバイルの「モバイルユーザー動向定点観測2009」(調査期間:2009年2月9日~11日、有効回答数:500)によると、10代の携帯電話利用者にとってモバイルとは、「暇つぶし」「コミュニケーションツール」「検索ツール」。ゲームやSNSなどは、コミュニケーションもでき、暇つぶしにもなる。モバゲーは、時間が有り余る学生を中心とした10代の携帯電話利用者に受け入れられる要素を持っていると言えるだろう。また、この年代の子供たちはメールやネットに依存していることが多い。まだ自我が固まっていない世代にとって、友達といつでもつながっていられることが安心をもたらす。モバゲータウンは、まさに10代のニーズを体現したサービスだったと言える。
人間関係ができたらアバター
SNSにより人間関係が生まれると、次第に、人間関係自体がモバゲーを利用するモチベーションになる。しかし、モバゲーでは規約上、ユーザー同士が直接会うことが禁止されている。機能面でも制限されており、個人情報の投稿や顔写真の登録などもできない。そこで自身を表わすものとして活躍するのが「アバター」だ。そこにはユーザーがさらにモバゲーを使い込むことになる仕掛けも見える。
アバターは、ゲーム時やサークルでの発言時など、モバゲー内で活動する時には必ず表示される。アバターが自分自身を表現する役割を果たしているわけだ。会員登録初期のアバターの服装はかなりシンプルで、悪く言えばみすぼらしい。現実でも他人の目は気になるものだ。分身であるアバターを自分らしく着飾りたいという感情は自然であり、そこで多くのユーザーは仮想通貨「モバゴールド(モバG)」を貯めてアバターを着飾るアイテムを購入することになる。
アバターを磨くのに必要な要素はお金だけではない。購入できないもの、いわゆるレアものが用意されており、それらはアイテム合成やランダム要素での入手となる。特にアイテム合成の場合、ある特定の組み合わせでレアアイテムになるため、モバゲーユーザーの間にはレアもの関連情報の交換を通じた交流の活発化も生じる。実際、サービス開始当初に立ち上げられたサークルは、ゲームの攻略情報のほかに、アバター情報を交換するためにできたものが多かったという。
無料ゲームでユーザーを集めて、SNSでの情報交換を通じて人間関係を築かせ、交流を通じてアバターを着飾らせる――この仕掛けこそが、10代がモバゲーにハマる理由なのだ。
次回以降は、この基本的な仕掛け以外に10代がモバゲーにハマる仕組みと、10代の使い方についてお伝えする。
メディアとしての重要性 ダントツに携帯
2009年10月18日
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BPOが若者のテレビ視聴調査 地デジは4割未満 重要なメディア『携帯』圧倒的
2009年10月17日 朝刊
地上デジタル放送を見ている人は四割に満たず、そのうち約三割はアナログも見ている-。放送倫理・番組向上機構(BPO)の青少年委員会が、若年層(16~24歳)を対象に行った調査で、こんな視聴実態が明らかになった。一方、番組を録画して見る視聴者の中には、「倍速再生」という新たな視聴スタイルが生まれている。調査結果が意味するものとは-。 (近藤晶)
「あなたのお宅では地上デジタル放送をご覧になっていますか?」。この問いに「はい」と答えたのは37・1%にとどまり、「いいえ」は57・1%だった。BPOの調査対象は若者だが、全体の93・5%が家族と同居しており、単身世帯が多いというわけではない。
調査を行ったのは昨年十一月。今年三月の総務省調査では、地デジを「視聴している」と回答した人は46・6%に上る。二つの調査は地域もサンプル数も異なるが、BPO調査チームリーダーの橋元良明・東大大学院情報学環教授は「年末商戦を挟んだ四カ月間で普及が進んだとも考えられるが、ちょっと差が大きすぎる印象」と首をかしげる。
BPOの調査では、インターネットや携帯電話など多メディア環境の中で育った「デジタルネーティブ」と呼ばれる世代にもかかわらず、地デジにはあまり積極的でない意外な実態が浮き彫りになった。
37・1%は自宅で地デジが見られる状況にあるのに、アナログを見ている割合は「地デジとアナログが半々」「どちらかといえばアナログが多い」「すべてアナログ」を合わせると三割を超える。最大の理由は「自宅にはアナログ放送しか見られないテレビがあるから」(58・6%)だ。自室でテレビを見ることも多い若者。調査報告書は「家庭内の二台目、三台目や単身家庭のテレビをいかに迅速かつ確実にデジタル化していくかが、完全移行のための大きな課題」と指摘している。
アナログを見る理由はほかに、「地デジのチャンネル番号に慣れていない」「地デジはチャンネルの切り替えに時間がかかる」から。地デジならではの電子番組表(EPG)はほとんど利用されておらず、「若い人も、すぐにデジタル放送に飛びついているわけではない」(橋元教授)のだ。
それでは、若者のテレビ番組の見方はどうか。自宅(97・9%)で、テレビモニター(視聴番組の96・2%)で見るのが圧倒的だが、同時に「携帯電話でメールやサイト閲覧をする」(64・9%)という携帯の「ながら視聴」は、もはや当たり前。情報メディアとしての重要性は、携帯電話(69・5%)、パソコン(16・1%)の次がテレビ(11・6%)で、半数の人は「テレビはなくても困らない」と答えた。
橋元教授は「テレビに強い不満はないが、大事なメディアは携帯という人が多くなっている。『ながら視聴』も、身支度や食事と比べ、携帯は集中度が必要。ますます軽く浅く見られる傾向が出てきたのではないか。少なくとも十年以上前と比べると、テレビの重要性が非常に低下している」と指摘した。
◇
今回の調査では、アンケートとは別に、新しいメディアの利用者にグループインタビュー調査も実施した。
ハードディスクレコーダーで番組を録画・再生する視聴者は、「倍速」で見るのが基本。面白いCMは別だがCMは極力避け、番組自体も「内容さえ分かればいい」「要所要所を分かればいい」というのが理由だ。
録画も面倒というのがネット動画視聴者。主に動画投稿サイトで、テレビのバラエティー、ドラマ、音楽番組、音楽のプロモーションビデオを視聴。「見たい映像だけを検索して、編集加工された映像を見る方が効率がいい」ため、特定の「事柄」や「人物」で再構成されたコンテンツも視聴されていた。
どうでもいい部分は見ないで、おいしいところだけつまみ食いして見る。報告書は、こうした視聴形態の特徴を「番組解体」とし、「番組は断片化され、情報パーツの寄せ集めと受け止められている」と分析している。
【調査の方法】対象は東京都内に住む16歳から24歳までの男女311人。23区のうち無作為に選んだ江戸川、練馬、世田谷など6区の住民基本台帳から無作為抽出した。調査期間は2008年11月10~16日の1週間。アンケートと同時に、平日2日と休日1日の計3日間で視聴・録画した番組を番組表に記録する調査も実施した。
一方、グループインタビュー調査は09年3月に行い、首都圏在住の高校生、大学生、社会人(20~24歳)の計29人が対象。(1)ハードディスクレコーダーによる録画視聴(2)ネット動画視聴(3)ワンセグ視聴-のグループにインタビューを行った。
携帯漬けの中高校生
2009年10月14日
Uncategorized ケータイ, 高校生, 中学生 コメントする
若者の「意思疎通能力」不足 ケータイのせいなのか
2009/10/13 12:49
<テレビウォッチ>軽い対話をするからケータイ電話かなと思っていたら、今や携帯電話は「いのち」。風呂に入る時も持ち込み、ご飯を食べる時も「左手に携帯、右手にお箸」という。
番組が、女子中・高生を中心に『携帯地獄』??もとへ『携帯天国』の実態を取り上げた。
都内の調査会社がこのほど全国の男女高校生300人を対象に携帯電話に関するアンケートし調査を実施した。
それによると、学校に携帯電話の持ち込み・使用を「禁止している」のは33%、「禁止していない」は67%だった。
ところが「禁止している」うち73%は「(隠れて)使う」ありさまで、「守っている」のはわずか23%だった。
「今の子供たちにとって体の一部なんです。手放すのが怖い。そこまで携帯の縛られている」(webカウンセリング協会の安川雅史理事長)という、その実態を都内で取材してみると……
まずは「携帯電話って何?」の質問に「いのち」(高校生)。
「ご飯食べている時、携帯はどこにあるの?」には「自分の手元。左手に携帯、右手にお箸を持ってご飯を食べる」(高校生)。
「寝ている時は?」も「携帯を手に持つか、首掛けするか、枕の下」(高校生)。
「お風呂には?」にも「袋に入れて持って行くメールをしたりサイトを見たり、曲を聞いたり」(中学生)。高校生のアンケート調査でも約半数が携帯を持ってお風呂に入るという。
そこで「なぜ携帯を肌身離さず持っているの?」という質問を。圧倒的な高校生の答えは「1分以内に(メールを)返せるように」「遅くなったら何かあったのかなとか、悪いなと思うから、なるべく早く返す」。
では「返信が何分で来ないと不安になる?」には「5分、3分でいらつく」とか。
東京学芸大、児童臨床心理学の深谷和子名誉教授は、こうした心理状態を次のように指摘する。
「繋がっている感じがないととても心細くて、集団のなかにいても何となく違和感があったり、寂しかったり、不安定な感じになってくるのでしょう」
スタジオでは、ワタミ会長の渡邉美樹が「最近の子供たちはコミュニケーション能力が非常に足りない。『ありがとう』『ごめんなさい』という大事な言葉が言えないんです。携帯でやっているから益々増長される。それが心配……」と嘆いた。
一方、精神科医の香山リカは「では、携帯電話を取り上げたら日常のコミュニケーションが増えるかどうか。それは分からない」と。
少なくとも「24時間営業中」という携帯漬けよりは、人が話しかける機会が増えるし、人の話を聞く耳を持つようになるのではと思うのだが……
ケータイサイトの隠語集
2009年9月27日
Uncategorized ケータイ, 隠語, IT教育 コメントする
電話やメール、インターネットを思いのままに使える携帯電話。“ケータイ”からつながるサイトは便利な半面、犯罪の温床にもいじめの舞台にもなってしまう。ケータイサイトが世に出て10年。大人はどう向き合えばいいのだろう。【遠藤拓】
まずは別表のクイズで、頭の体操をしていただきたい。いずれも若者が自己紹介をする「プロフィルサイト」(プロフ)などで使われている隠語である。
プロフを含むケータイサイトの多くは現在、サイト外で利用者同士が連絡を取り合うことにつながる書き込みを削除しているが、犯罪は後を絶たない。今月24日には、神奈川県警が、千葉県の17~18歳の女子高生3人を児童ポルノ禁止法違反(提供)容疑で書類送検した。県警によると、女子高生らはケータイの掲示板で知り合った男に、自分の下半身を撮影した画像を送信していた。
警察庁のまとめでは、インターネットのサイトを巡る犯罪被害者の児童(18歳未満)は08年、1516人。隠語はこうした犯罪の道具に使われているとみられる。
「中高生は自分の体や、裸の写真・動画を売って小遣いを稼ぐため、大人は子どもを巧みに誘い出すために隠語を使っている。でも、ほとんどの親や教師は、意味はもちろん、言葉の存在も知りません」。若者のネット事情に詳しい「全国webカウンセリング協議会」理事長、安川雅史さん(43)はため息をつく。
子どもとケータイを巡っては、文部科学省が今年1月、小中学校への持ち込みを原則禁止すべきだとの通知を出した。4月には有害サイト規制法が施行され、携帯電話会社が18歳未満の利用者全員に対し、有害サイトへの接続を制限する「フィルタリング」サービスを提供することを義務付けた。だが、そうした大人の取り組みをあざ笑うかのように、隠語はネット上を行き交う。
「警察ざたとなるのは氷山の一角でしょう。隠語を巧みに使えば、見知らぬ子どもと大人同士が接触しても、出会い系サイトほどは表面化しづらい。援助交際を繰り返す仲間を見て、まねる人もいるはず。ネットいじめもまだ続いており、注意が必要です」
そもそも、親や教師はケータイでインターネットを使うこと自体が少ないと、各地で講演をしている安川さんは実感している。実際、講演会の参加者に尋ねたところ、「大人の利用者は100人中5人にも満たない」という。若者たちとは大違いだ。
NPO法人「青少年メディア研究協会」理事長、下田博次さん(67)は言う。「ケータイはいつでもどこでも、悪いことでも何でもできるインターネット端末です。子どもたちはまじめな大人が一生かかっても知らないような危ない情報に出合えます。でも、大人にはそうした危機感はいまだにほとんどありません」
■
ケータイでインターネットができるようになったのは1999年。NTTドコモの「iモード」が草分けだ。ライバル会社も追随し、07年には国内1億台を突破。“1人1台”時代を迎えている。ただし、こうした華々しさには“影”が付きまとう。下田さんは企業の姿勢を厳しく批判する。
「携帯電話会社は99年当初から、ケータイがインターネットの端末だとしっかり説明し、フィルタリング機能を備えた上で販売すべきでした。なのに何もせず、高校生たちにどんどん普及させた。今もフィルタリングが徹底したとは言えず、商売を犠牲にしてまで子どもを救おうと思っていないのは明らかです」。フィルタリングは親権者が申し出れば、加入しなくてもすむ。
高校時代からケータイに慣れ親しんだ世代も、既に子を持つ親だ。「私のNPOにいる若い母親たちは、最近のケータイサイトを見て、なんで自分の裸を載せたりするのか分からないと言うんですよ。ネット遊びの変化は速い。ケータイは世代間の断絶を生むメディアでもあります」
現状に危機感を持つ専門家は他にもいる。「ウェブ人間退化論」などの著書がある京都大霊長類研究所教授、正高信男さん(54)だ。「若者は家でもケータイを使い、それこそ24時間、誰とでもつながってしまう。しかも、親はまったく知らないまま。今や、一つ屋根の下に暮らしていても、家族が一緒であることの保証にはなりません。親子関係はケータイで崩壊したと言ってもいいでしょう」
正高さんは、この「誰とでもつながる」ところに、日本のお国柄を見て取る。
「日本では縁を大事にする。会ったことのない人同士で、ウェブ上で盛り上がれるのは、地縁・血縁ならぬ『ネット縁』です。社会のIT化はこうした日本の文化的風土を顕著にしたように思います」
正高さんは普段はサルの行動を研究している立場から、「人間は考えることで道具を開発し、サルから脱皮しましたが、ケータイは便利すぎて、使う側に考えることを放棄させてしまう。賢く使わないと、ケータイは人間をサルに退化させかねない」と指摘する。
■
一方、中央大教授(社会学専攻)の松田美佐さん(40)は「今起きていることは、ネット外でこれまで行われていたことの延長。ケータイだけでなく、子ども自身の生きにくさや家庭環境、学校環境の問題です」と語る。
2児の母でもある松田さんは、小学5年生の長男には、塾通いの際の連絡手段としてケータイを持たせ、友だちとメールをしたがる小2の長女にはたまにケータイを貸しているという。「私も高校生のころ、長電話をしては親に怒られました。友だちとつながっていたかったんです。きっと今の子どもも一緒。ケータイを多用しているのは中高生です。親子で使い方のルールを話し合い、作っていくのが大切だと思います」
こうして親子のコミュニケーションを重視するのは、「隠語」について解説してくれた安川さんも同じだ。
「まずは親が子どもを説得して、フィルタリングをかけることが大切です。拒否されても、折れてはいけません。まさに『親力』が試されているのです。フィルタリングは万全ではないが、それくらい意思の疎通ができれば、親は子どもの異変も気づけます」
小さなサイズとは裏腹に、絶大な存在感を誇るようになったケータイ。サイトの持つ“影”からも、目をそらすわけにはいかないだろう。大人の真剣さが問われている。
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「クイズ・ケータイサイトの隠語」(安川雅史さん監修)
(1)○
(2)苺佐母
(3)WU吉
(4)乾燥部して93する
(5)JC
(6)例の間に蜂
(7)わらわ
(8)やわらか銀行
(答え)
(1)援助交際
=「円」が転じて「援」助交際
(2)1万5000円で援助交際
=苺(いちご)は1万5000円の意。佐母はサポート、援助交際を指す
(3)2万円
=Wはダブル。U吉は福沢諭吉、つまり1万円
(4)ドライブして大麻を吸う
=乾燥はドライ。93は草と読み、転じて大麻
(5)女子中学生
=女子・中学生のローマ字表記から来る。JKだと女子高生
(6)080
=0と0の間に8。携帯電話の局番
(7)090
=ケータイの文字盤に、0は「わ」、9は「ら」と書かれているため
(8)@softbank.ne.jp
=ケータイメールアドレスの末尾。やわらか銀行はソフトバンク、同社ケータイアドレスを指す。英雄はau、こどもはドコモのメールアドレスを指す
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「特集ワイド」へご意見、ご感想を
t.yukan@mbx.mainichi.co.jp
ファクス03・3212・0279
韓国の子供ケータイ事情
2009年8月17日
小学校時代、愛読していたイ・ウォンボク教授の漫画で、共働きの両親を持つ先進国の子どもたちが、自宅マンションの鍵を首から下げて歩いている姿を見て、とても印象深く感じた。学校から帰ってくれば、家で母親が待っているのが当たり前だった1970年代の韓国で、そんな光景は遠い国の不思議な出来事のように思えたからだ。
それから30年以上たった今、韓国はもっと不思議な国になっているように思える。本紙の文化面で先週から、「韓国特有の文化」というタイトルの連載記事が掲載されているが、その1回目では「デジタル・ドアロック」が取り上げられた。かつて漫画の中で、子どもたちが首から下げていた自宅の鍵はもはや過去のものとなった。昨年夏、パリでの特派員生活を終えて帰国したとき、幼き日に漫画で見た外国の光景よりもさらに不思議な場面に出くわしたときのことを、記事を読んでいて思い出した。
小学校の授業が終わり、子どもたちがはしゃぎながら校門の外へ出てきた。教科書が入ったリュックを背負い、鍵の代わりに携帯電話を首から下げている。マンションの鍵が瞬く間に「デジタル・ドアロック」に取って代わったため、今や韓国で鍵を首から下げている子どもたちを見かけるのは難しくなった。その代わり、小学生たちにとって携帯電話が必需品となった。外国ではもっぱら、中高生になって初めて携帯電話を持つものだが、韓国では12歳の子どもたちの 87.7%が携帯電話を持っているという統計もある。
1年前、帰国したばかりのわたしにとって、小学生が携帯電話を持ち歩いているということ自体、見慣れない光景だった。そればかりか、携帯電話を持ち歩く子どもたちの生活スタイルを知り、さらに驚いた。子どもたちが携帯電話を持ち歩き、「移動式」の生活を送るというのは、世界のどこの国でも見られない韓国だけの独特な文化だ。
姜京希(カン・ギョンヒ)記者(経済部次長待遇)
「セクスティング」ー英で子供が自分のエロ写真を交換
2009年8月6日
Uncategorized イギリス, ケータイ, 性 コメントする
子供が自分の性的な写真を携帯で交換する「セクスティング」が増えており、いじめや犯罪につながる恐れがあると英団体が警告している。(ロイター)
2009年08月05日 12時11分 更新
自分自身の性的な写真を携帯電話で交換するティーンエージャーが英国で増えており、このような行為はいじめにつながるとして、警察と児童保護組織が8月4日に警告を発した。
このような「セクスティング」と呼ばれる行為は、子供の性的な写真が、本人が知らないうちに、小児性愛者が集まるWebサイトに掲載される結果になると、英国のChild Exploitation and Online Protection Center(CEOP)は主張している。
「この種の行為を懸念する市民、児童、保護者からの通報が増えている」とCEOPの啓発担当責任者ヘレン・ペン氏は語る。同団体は英国警察と連携している法執行機関だ。
「自分の性的な写真を撮影する児童が増えている。その結果、児童の正常な性的探求が公にさらされている」と同氏はReutersに話した。
ペン氏は、Bluetoothやワンクリックで写真や動画をネット投稿できる機能などの携帯電話技術の進歩によってセクスティングが広まり、予期せぬ結果を生んでいると指摘する。
「もし(写真を送った相手との)関係が壊れたり、誰かがその携帯電話を見つけたら、性的な写真がWebサイトやFacebookなどのSNSに載せられたり、あるいは、実際にあったことだが、悪人の手に渡ったり、小児性愛者のネットワークに流れたりする可能性がある」(同氏)
慈善団体Beatbullyingが2000人の若者を対象に行った調査によると、11~18歳の児童のうち3分の1以上が性的なテキストや電子メールを受け取ったことがあるという。
また70%は、メッセージの送信者が誰なのか知っていた。
Beatbullyingのエマ-ジェーン・クロスCEOは、保護者や学校がセクスティングが増えているのを理解することが重要だと語る。セクスティングは米国やオーストラリアではよく取り上げられているが、英国では比較的知られていない。
女子児童は特に危険だと同団体は言う。女児がボーイフレンドに脅されて性的な写真を撮影し、送信していることを示す証拠があるという。
CEOPのペン氏は、もう1つの見落とされている重要な問題として、18歳未満の児童のわいせつな写真を保有、あるいは他人に配布すると、子供でも違法になるということを挙げている。
CEOPが11~16歳の児童70人を調査したところ、回答者のほとんどが、そのような写真を保持または配布すると2003年の性犯罪法に違反する恐れがあることを知らなかった。
「明らかに、この法律は子供を訴追するために作られたものではない。この種の写真を配布する成人を対象として作られたものだが、(子供が)悪意を持ってそのようなことをしたら、嫌がらせ事件として見なす根拠になる」(ペン氏)
アメリカでケータイ使ったカンニング増加
2009年6月20日
Uncategorized アメリカ, ケータイ コメントは受け付けていません。
アメリカではテスト中でもケータイを盗み見ている子供が結構いるということか。日本のように学校への持ち込み禁止なんてことはやってないのかな。
きっとアメリカでは定期テストなどというのがなくて、そこで不正行為を働いたら全教科ゼロ点などというルールもないんだろうね。そのあたりは教育の文化の違いということで納得するしかないか。
子供にとって有益なメディア利用の促進を図る団体Common Sense Mediaが米国時間2009年6月18日に発表した調査結果によると,学校に通う13~18歳(ティーンズ)の35%が,テストや宿題などで携帯電話を使い不正行為をしたことがあると認めた。また52%がインターネットを利用した不正行為の経験があるという。
Common Sense Mediaは,多くの生徒がそれを不正行為だと真剣に思っていないことがいっそう問題だと指摘する。あらかじめ携帯電話にノートの内容を保存してテスト中に見ることが深刻な不正行為だと考えているティーンズは41%。これに対し23%は,まったく不正行為だと考えていない。
テスト中にテキスト・メッセージで答えを教え合うことが深刻な不正行為だと思っているティーンズは45%,まったく思っていないティーンズは 20%だった。同様に,インターネットからダウンロードした文書を自身の宿題として提出することについて,36%が深刻な不正行為だと答え,19%がまったく不正行為に当たらないと答えた。
また13~18歳の子供を持つ親の76%は,携帯電話を使ったカンニングが学校で行われていることを認識しているものの,自分の子供がそれを実行したことがあると認めているのは3%のみだった。
石川県議会が作った困った条例
2009年6月18日
Uncategorized ケータイ, IT教育 コメントは受け付けていません。
変な法律考えるんだね。親に「努力義務」ってどういうこと。法律(条例)って、個々人にああしなさい、こうしなさいって説教たれるわけ。これは法律のあり方としてちょっとおかしいと思う。
法律でできることは、むしろケータイに年齢制限をかけたり、それを破って販売した業者にペナルティを課すことだと思うけど。
もしケータイを持たせないようにしましょうと言うのだったら、子供たちが見ているテレビでどうどうとケータイのCMを流し続けていることも大問題だよ。そういうところに規制をかける法律こそ早く作るべきだと思う。
「子供に携帯持たせないで」親に努力義務条例 石川県議会
2009.6.17 10:28小中学生に携帯電話を持たせない「保護者の努力義務」を盛り込んだ条例の改正案が17日、石川県議会に提出された。「県いしかわ子ども総合条例」の改正案を議員提案。自民、公明などの賛成多数で議会最終日の29日に可決される見通しで、県によると、全国初となる。ただ、実効性や解釈をめぐり保護者らの困惑を招く可能性もある。
改正案では新たに「防犯や防災、その他特別な目的以外で持たせないよう努める」という条文を設ける。罰則規定はなく、施行は来年1月としている。
また、議員提案とは別に、携帯電話会社に18歳未満の子供の携帯にフィルタリング機能が義務付けられたことに関連し、石川県は、保護者が断る場合、携帯会社に理由書を提出するよう義務付ける条例改正案を提出。
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