文部科学省「全国体力調査」

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子どもの体力、向上せず 小5・中2全国調査
2009年12月18日

文部科学省は17日、全国の小5、中2の8割強が参加した2009年度の「全国体力調査」の結果を公表した。全国一斉調査は08年度に続いて2回目で、これを機に各地で体力向上の取り組みが進んでいるが、各種目とも成績はほとんど変わらず、全体としては結果にまだ表れていない。

文科省はこれとは別に、1964年以降、1%に満たない程度を抽出した調査を実施している。その成績のピークは85年度で、平均値を全国体力調査の08年度、09年度と比べると小中、男女を問わずおおむね低下している。今回と前回では成績に大差はなく、上がった種目と下がった種目が混在している。

同時に実施したアンケートでは、「体育の授業が楽しい」と答えた割合は、男子が小5で73%、中2で54%、女子は小5で61%、中2で40%と小、中学校で差が出た。ただし、「やや楽しい」も含めるといずれも80%を超えた。

運動習慣をみると、1週間の運動時間の合計が1時間未満だった女子は小5で22%、中2で31%いた。中2では男女とも「運動時間が週0~1時間」と「週15時間前後」の二つのピークがあり、運動する生徒としない生徒に二極化する傾向が昨年同様に出た。

全国体力調査について、文科省は全国学力調査のスポーツ版として始めたが、「従来の抽出調査で十分だ」「毎年やる必要はない」という批判もある。同省は来年度も実施したいとして2.8億円を予算要求したが、事業仕分けでは「予算縮減」と判定され、取り扱いについて調整が続いている。(青池学)

来年度の学力調査4割抽出に

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学力調査、4割の学校抽出 予算21億円削減
2009年10月17日

文部科学省の政務三役は15日、小6、中3の全員を対象にしていた全国学力調査について、来年度から無作為抽出に改めることを正式に発表した。抽出率は全体の4割とし、来年度予算の概算要求額は今年度予算の57億円から21億円削って36億円とした。サンプルから外れたところは集計、分析の対象にはしないが、自治体などが希望すれば問題を提供し、自主採点で個々に活用できるようにする。

抽出方式に変わっても引き続き大規模な調査になるが、文科省側は「4割以下にすると精度が下がり、47都道府県それぞれの成績がどう違うか、大まかな把握が難しくなる」と説明している。

文科省によると、調査対象は学級単位で無作為抽出し、その学級の児童生徒に受けてもらう。このため、同じ学校で調査を受ける学級と受けない学級が出てくる。調査の空白となる都道府県はつくらないが、市区町村については調査対象の学級が一つもないところも出る見通しだ。

全国学力調査をめぐっては、かねて成績の公表の是非が問題になってきた。文科省は来年度以降の調査結果について、都道府県別の正答率は公表する一方、対象となった個別の市区町村や学級別の成績は公表しないとみられる。ただし、文科省が都道府県に管内のデータを提供した場合、都道府県に対して学級別の成績まで含めた情報公開を求める動きが出ることも予想される。

来年度の調査は、とりあえず従来通り小6、中3を対象に国語と算数・数学の2教科で実施するが、将来的には教科を増やしたり、対象学年を広げたりすることも検討するという。今回予算要求した36億円の内訳は学力調査そのものの費用が28億円で、残りは今後のあり方を検討する調査費としている。(青池学)

教育実習1年・免許は修士号

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教育実習1年・大学院2年必修を検討 教員養成で文科省
2009年10月14日

教員養成をめぐり、文部科学省の政務三役は、大学の学部4年間だけでなく大学院の2年間も必修とし、修士号を免許取得の条件とする「教員養成課程6年制」を導入する方向で検討を始めた。現在は2~4週間の教育実習についても1年間に延ばす考えで、子どもと向き合う経験を増やし、よりていねいに教員を養成する方針だ。

文科省の政務三役は、10年に1度、現役教員に大学などで講習を受けることを義務づける教員免許更新制を10年度限りで廃止する方針を固めており、教員養成の6年制化はそれに代わる教員の質向上の手だてと位置づけている。

民主党の総選挙のマニフェストにも盛り込まれており、大学院修了後、最初に取得する一般免許状のほか、8年以上の実務経験を積んでから取得できる専門免許状を設けることも想定している。文科省は、現在の教員免許更新制で講習を受けた教員の受講分について、将来専門免許状を取る際の単位に振り替えられるようにすることも検討する。

ただ、6年制の実現に向けては、大学院側の受け入れ態勢が整うか、1年間にわたる教育実習の受け入れ先が確保できるかという問題があり、相当の準備期間が必要になるとみられる。(青池学)

学力調査の学校別開示求める地裁判決

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学力調査、鳥取県教委の非開示処分を取り消し 地裁判決
2009年10月2日

文部科学省が実施している全国学力調査をめぐり、07年度の市町村・学校別結果を開示するよう求めた市民オンブズ鳥取(高橋敬幸代表)が、鳥取県教育委員会の非開示処分の取り消しを求めた訴訟の判決が2日、鳥取地裁であった。朝日貴浩裁判長は、オンブズ側の訴えを認め、非開示処分を取り消した。調査結果の非開示を認めない司法判断は全国初。判決は「開示しても悪影響を及ぼさない」とした。

市民オンブズ鳥取は08年8月、07年度分の市町村別・学校別結果を情報公開請求。県教委が翌月、「公にすることで、学校の序列化や過度の競争につながる」などとして、非開示を決めたため提訴した。

県情報公開条例では「県や国の事業の遂行に支障を及ぼす情報は非開示にできる」と定めている。訴訟では、全国学力調査の結果がこの非開示事項に該当するかが争点になった。

オンブズ側は「条例は原則開示を定めている」「県教委は、全国学力調査が始まる以前に実施していた県独自の調査結果を開示していたが、教育現場に悪影響は生じなかった」などと主張。

一方、県教委側は「文科省が都道府県に全国学力調査の結果を公開しないよう求めている」「07年度は非開示を前提に各市町村教委が調査に参加した」などとして、開示すれば国や市町村教委との信頼関係が失われ、今後の教育施策の遂行に支障を来すおそれがあると、反論していた。

鳥取県は08年12月、情報公開条例を改正。全国学力調査の結果について、情報公開請求者に対し「序列化や過度の競争が生じないように(開示情報を)使用しなければならない」との注意規定を設けた上で9月、09年度分の市町村別・学校別結果を開示した。

川端文科省「高校無償化」への取り組みを表明

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川端文科相、高校無償化に意欲

「高校教育を実質無償化し、国民負担を軽減していきたい」。文部科学相に就任した川端達夫衆院議員は就任後の記者会見で、民主党の看板政策の実現に強い意欲を示した。同党が建設凍結の方針を打ち出していた「国立メディア芸術総合センター(仮称)」は「納得ができる形で決着をつけたい」と強調した。

全員参加型の全国学力テストについては「抽出調査で良いとの方向で議論を進めたが、現場の声もあり幅広く意見を求めたい」と検討の必要性を指摘。一方、今年度から導入された教員免許更新講習は「不適格教員については別の方法でいなくなるやり方があるのでは」と否定的だった。

これまで文部科学省との接点は薄かったため、同省では職員が経歴などをパソコンで確認する姿も。高校実質無償化などの政策について省内には「予算確保に追い風」ととらえる向きもあり、幹部の一人は「他省庁との調整などに政治力を発揮してほしい」と期待した。(07:00)

文科省が「校訓」の発掘を提案

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文部科学省も閑だね。「校訓」発掘ってどこかのマニアかと思ったら、文科省が大真面目にやってるんだね。

陸羯南の詩なんか個性的でいいね。子供ってのはこういうよくわからないやつほどよく覚えてるんじゃないかな。意味なんか知らなくていいんだよきっと。

そう言えば、かつてはどこの学校の校庭にもあった二宮金次郎像はどこへ行ったんだろう。あの倹約・刻苦勉励のシンボルこそ復活を遂げて欲しい気がする。

いつばったり倒れてもおかしくない木造2階建ての校舎と薪を背負った可愛い金次郎像。昭和の学校は消えてしまったのか。

眠れる「校訓」もっと活用を 文科省が推進

2009.7.10 23:36

学校の教育理念を示す「校訓」を、子供の心の教育などにもっと活用すべきだとして、文部科学省は有識者による推進会議を設置した。7月中にも報告書をまとめる。“お飾り”になりがちな校訓だが、識者は「知らず知らずに児童生徒の行動に影響を与えている」と指摘。卒業生も覚えていることが多いため、校訓を軸に、学校と地域との結びつきを強める効果も期待している。

校訓の活用は今年2月、塩谷立文部科学相が発表した「心を育(はぐく)む5つの提案」に盛り込まれ、文科省は都道府県教育委員会などを通じて実践例を収集。6月末に推進会議の第1回会合を開催した。

実践例では、青森県の弘前市立城東小が地元出身のジャーナリスト、陸(くが)羯南(かつなん)の詩から「天下の賢」を行事や卒業式の式辞、児童会だよりの題名などで頻繁に使用。「天下第一等の人物」の意で「子供たちには、ことあるごとに天下の賢になれと話している」(同校)という。

推進会議の座長、天笠茂千葉大教授(学校経営学)は「校訓は関心を持たれていなくても、学校の精神的基盤として子供や教師に影響を及ぼす。地域と共有できる校訓を作ることが大切だ」と活用に期待する。

ただ、推進会議は3回の会合で報告書をまとめる方針で、「もう少しじっくりとやりたかった」と天笠教授。これには「提唱した塩谷文科相の在任中に形にしたい」(文科省関係者)との事情があるようだ。

学校教育に活用されている校訓例(スローガン含む、カッコ内は由来)

・天下の賢(陸羯南の詩)…青森県弘前市立城東小

・君の心に聴け…茨城県立佐和高

・燃えるsomething…千葉県立市原八幡高

・らしくあれ(禅の教え)…石川県羽咋市立巴知中

・大地に生きる…福井県立福井農林高

・純剛 百折不撓(ひゃくせつふとう)…山梨県立吉田高

・唯一心(ゆいいっしん)…長野市立柳町中

・良知に生きる(中江藤樹の教え)…滋賀県高島市立青柳小

・和顔(わげん) 堅忍創造…奈良県立磯城野高

・至誠…徳島県吉野川市立川島中

・前進 ジャガイモ精神(地場産品)…鹿児島県長島町立平尾中

京教大生強姦事件で文科省と大学が対立

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大学が文科省から批判されているのは、3月初旬の段階で事件を知りながら、警察に通報せず校内で処理した点だよね。それはよくわかるけど、なぜ逮捕が今頃になったのかは、どのニュースを読んでもしっくりこないな。

一部の生徒が容疑を否認している点も気になるよね。閉ざされた個室で何があったか。被害者の言い分と加害者の言い分がかなりかけ離れてるということも考えられるよね。「羅生門」を思い出してしまったよ。

京都教育大生準強姦事件、対応めぐり文科相と大学が対立
2009.6.2 23:51

コンパで酒に酔った女子大学生(20)に性的暴行を加えたとして、京都教育大学(京都市伏見区)の男子学生6人が逮捕された集団準強姦事件で、6人の処分後も京都府警に通報しなかった同大学の対応をめぐり、塩谷立文部科学相と大学側の見解が対立している。2日、文科相が「大変問題だ」と指摘したのに対し、大学側は「不適切ではない」と反論。しかし、被害者側が通報したことで「あとは任せられると思った」ともしており、主体的な対応を取らなかった大学側の姿勢が改めて浮かんだ。

府警や同大学によると、事件は2月25日に発生し、大学側は3月3日、被害者の女子学生から相談を受けて調査委員会を設置。同24日、女子学生の保護者に結果を説明し、31日に6人を無期限停学処分にした。

しかし、その後も大学から府警には通報せず、保護者が3月下旬に通報。大学側は6人が逮捕された1日の記者会見で、通報しなかった理由として「教育的配慮」などと釈明していた。

塩谷文科相は2日の閣議後会見で、大学側の対応について「大変問題だった。訴えがあったらいち早く警察に知らせることが大事。もっと早くやるべきだった」と批判。「教員養成を使命とする大学でこういう事件が起きたのは誠に遺憾」とし、会見での大学側の説明について「疑問があり、真意をしっかり調査して指導したい」と話した。

これに対し、大学側は産経新聞の取材に、被害者側が3月に通報したことを挙げて「大学側が改めて通報する必要はないと判断した。あとは警察に捜査を任せられると思った」と主張。文科相が呈した「疑問」については「内容が具体的にわからない。わかり次第検討する」とかわした。

一方、事件の契機となった体育学系学生の90人規模の追い出しコンパについて、大学側は「把握していなかった」と説明。学生の間では「他専攻の学生に知れ渡るほど有名だった」と言われており、管理の甘さをうかがわせた。

府警は2日、集団準強姦容疑で6人を送検した。

忙殺される日本の教師

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「授業は仕事全体の三分の一くらい」というのは実感できるよ。学校にいる間は、生徒の対応に追われ、大小のミーティングに振り回されてるもの。授業の準備などという個人的な作業はすべて終わってから。集中力のいる教材研究は家でやるって人が大半だろうね。

どこかの統計で読んだけど、それでも欧米に比べて生徒一人当たりの教師の数は遜色ないと。じゃなぜ日本の教師は忙しいのか。仮説だけど、教育委員会などにプールされているいわゆる「授業をしない教師」の数が多すぎるからではないかと。そういう意味ではすべての教育資源の配分の見直しをどこかでやらないといけないような気がする。

学校で起きていること 週のはじめに考える

2009年5月18日

未曾有の経済危機、雇用不安の一方で、医療や福祉、教育も大変な事態に陥っています。その一つの学校現場で何が起きているか。その実情を報告します。

学校の先生は本当に忙しい。名古屋市の小学校教員岡崎勝さん編著「がっこう百科」によるとこんな具合です。

「授業は仕事全体の三分の一くらい。時間がないから、宿題の丸つけや日記の添削、連絡帳の返事書きなどは給食と並行してやっている人が多い」

さらに「トラブルがらみの生活指導、お知らせ作り、業者への発注、親の心配事相談、テストの作成、校内の施設備品の点検修理、畑仕事、そして会議、会議…」。
言葉の交換なく断絶

近ごろは、何でも会議と報告書だそうです。子どもの顔を見ながらゆとりをもって、話を聞いてやりたい。じっくりと子どもと付き合いたい。それがどんどん難しくなっていると言います。

では、子どもや親たちの現実の姿はどうでしょうか。岡崎さんは雑誌「現代思想」四月号でこう書いています。

まず、子どもたちです。「時間を守る」ことができない子が目立ちます。学校五日制で土日に学校のモードから家庭のモードにシフトしてしまい、学校という制度を維持する重要な「時間を守る」ことに身体も心も変換しないので、月曜日は混乱し、時間厳守の指導が難しくなるといいます。

また、「最近の子どもたちは、言葉を教員と交換できないことがある」。つまり「微妙」「ムリムリ」「別にぃ」「うざい」「キモイ」という言葉は、コミュニケーションや関係をつくろうという言葉ではなく断絶の言葉です。こうなると、子どもと教員との間で対話とか指導は成立しません。
最低レベルの教育予算

次に親です。学校から見るかぎり、多くの親は「モンスターペアレント」というようなメディアでつくられたイメージからは遠いそうです。おおかたの親はなんとか親として成立しているし、親としての努力も欠かしてはいません。

こんな例もあります。他人の家へ行って「冷蔵庫を勝手に開けてはいけないのだ」と教室で話したときに、「どうしてですか」と子どもに聞かれ、「そうなんだぁ」と親に言われたそうです。

こういう価値観の多様化に翻弄(ほんろう)され、自明だった行動規範や社会性が、危うくなっていることが今の学校教育を脅かしているのだ、と岡崎さんは指摘します。付け加えて、学校のなすべき教育サービスは子どもに社会性を持たせ、集団生活を送るだけの力と技を身につけさせる教育的営みとしてのサービスなのだと強調します。

ここで思い出すのが、二〇〇七年一月の教育再生会議「第一次報告」の七つの提言です。

(1)ゆとり教育を見直し、学力を向上する(2)学校を再生し、安心して学べる規律ある教室にする(3)すべての子どもに規範意識を教え、社会人としての基本を徹底する(4)あらゆる手だてを総動員し、魅力的で尊敬できる先生を育てる(5)保護者や地域の信頼に真に応える学校にする(6)教育委員会の在り方そのものを抜本的に問い直す(7)社会総がかりで子どもの教育にあたる

しかし、この提言への手だては尽くされたでしょうか。問題は教育費です。日本の教育費の出費は経済協力開発機構(OECD)諸国の中で国内総生産(GDP)比で最低レベルです。聖域なき構造改革ということで教育費が徹底して削減されました。その代わり、親の教育費の負担は世界でもトップレベルです。

佐藤学東大教授(教育学)によると、戦後すぐの時期、日本が経済的に疲弊していたときの、日本の教育費の国民総生産(GNP)比は世界一だったといいます。この世界一は一九六〇年代まで続いたそうです。

「どのような政治的立場であれ、日本の社会と文化、経済の復興のためには教育が何よりも大事で、無理をしてでも教育に投資しようという意志が、戦後のある時期までの国民のコンセンサスでした」と教授は述べます。これが世界第二位の経済大国になって崩壊し、子どもの貧困に直面しているのが今日の実態だといいます。

二十一世紀の社会には四つの教育課題があるそうです。一つは知識基盤社会、二つ目は多文化共生社会、三つ目は格差やリスクの社会への対応、四つ目はシチズンシップです。こう指摘した佐藤教授は次のように続けます。
未来のための教育投資

「昔の人は志が高かった。いかに社会が混乱して貧困であれ、未来のために教育に投資するのだという志を持っていた」。混迷する今こそその志を取り戻すときではありませんか。

「無償奨学金」の検討も 文部科学省

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文部科学省もようやく重い腰をあげたか。「OECD28か国中、対GDP比の教育予算が最低」という事実がかなり広く認知されてきたものね。

「無償奨学金」はいいと思うけど、記事を読むとどうも高校生あたりが対象らしい。でも、貧困家庭にとって教育費の負担が最も重くのしかかってくるのは大学だものね。今のバカ高い大学授業料を奨学金でどれだけカバーできるんだろう。結局は大学の授業料そのものを低く抑えるしかないと思うけどね。

返済不要の奨学金、文科省検討へ 幼稚園の無料化も議論
2009年5月15日

親の所得格差が子どもの教育格差につながっている現状を踏まえ、文部科学省は、返済義務がない奨学金や学用品費の支援制度、幼稚園、保育園の無料化などを議論することを決めた。有識者による懇談会を25日に始め、7月までに提言をまとめる考えだ。

文科省は、経済的に苦しくても向学心があれば勉強を続けられる環境をつくりたいという。ただし、財源をどう確保するかの問題があり、実現までには曲折もありそうだ。

通信制を含む高校進学率は97.8%(08年度)とほぼすべての中学生が高校に入学している。しかし、経済格差に金融危機が追い打ちをかけ、授業料を滞納して中退に至る例が多く報告されている。

現行の高校の奨学金や授業料減免は、対象者の世帯収入がかなり低く設定されていたり、保証人が必要だったりして、困っている生徒の需要に応えていないという指摘がある。困窮の中で返済の重さを考え、申請をためらう家庭も多い。このため、返済義務がない給付型の奨学金制度の導入を議論することになった。

文科省内には、幼稚園や認可保育所の費用を無償にすべきだという考えも出ている。義務教育に上がる前で、これまであまり注目されてこなかったが、親が若くて収入が少ないことが多いため、幼児教育の大切さを踏まえて公的な支援策を検討するという。

有識者の懇談会には、安西祐一郎・慶応義塾長、中村邦夫・パナソニック会長、木村孟・東京都教育委員長ら5人が参加して、議論する予定だ。

日本政策金融公庫の調査では、年収200万~400万円の世帯は教育費が年収の半分を超えている。一方、日本の教育予算の少なさはかねて指摘されており、昨秋の経済協力開発機構(OECD)の発表では、教育機関への日本の公的支出は国内総生産比で28カ国中最下位だった。(上野創)

難関化する公立中高一貫校に期待と反発

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99年に始まり、すでに158校が開設されている公立中高一貫校。期待どおり優秀な生徒を集めるようになると、今度は私立から「民業圧迫」の声が出始めたと言う。

不思議なことだね。たいした実績がなくても「中高一貫」の看板を掲げるだけで受験生が殺到するという現象。親たちは教育内容を評価して学校を選んでるんじゃないってことがはっきりしたよ。ましてや優秀な教師がいて、いい授業をしているなんてことには全く興味がない。

じゃ親たちはなぜ「一貫校」に吸い寄せられるか。それは「生徒同士の刺激と相乗効果」が教育には一番と考えているから。つまり邪魔をするような生徒がいない環境で、優秀な生徒ばかりを集めて「隔離」し、「純粋培養」すること。倍率が高くなりそうな学校が「いい学校」になるという投機心理が今の難関校ブームを支えていると言うわけだ。

難関化する公立中高一貫校、検証へ 文科省

2009年5月11日

全国に広がる公立の中高一貫校をめぐり、文部科学省は入学選抜のあり方などについて今月にも議論を始めることを決めた。「難関化して小学校の勉強では合格できないところがあり、公教育として問題だ」との批判を受けたものだ。文科省は現状をくわしく検証する考えだが、保護者には「私立のように学費をかけないで大学進学に期待がもてる」と受験熱が高い。見直し論議は広く関心を呼びそうだ。

公立の中高一貫校は99年施行の改正学校教育法で認められ、08年4月時点で158校ある。当初は、6年間でゆとりをもって教育し、生徒の個性を伸ばすための制度とされた。法改正の際、国会は「偏差値による学校間格差を助長させない」と付帯決議し、施行規則でも「学力検査を行わない」と念押しして定めた経緯がある。

しかし、状況は一変している。大学進学実績が高い高校が併設した中学などで競争率は跳ね上がり、学校側は「適性検査」と呼ぶ長文の問題を出題。私立のように難しい計算を解くような問題ではないものの、文章や図表などを読み解く高い考察力を求め、私立入試並みの対策が必要なところが多くなっている。小学校などの現場には「私立に対抗して成績がよい子どもを早く確保しようとしている」という指摘が上がっている。

県立千葉高校(千葉市)に昨春併設された千葉中学は、初年度は約27倍、今春も約17倍と高い競争率になった。地元の塾は専門の対策講座を設けたり、出題内容を分析した模試を実施したりしている。京都府の伝統校、府立洛北高校の付属中学も6倍を超えている。

文科省が議論を始めるきっかけになったのは、規制改革会議(議長=草刈隆郎・日本郵船前会長)の動きだ。「私立への『民業圧迫』にならないか」といった観点から公立一貫校の問題を議論。昨年末、「塾通いなどが必要で、高額所得者が有利になる」「公立が担うべき役割を明確化するべきだ」と批判する答申をまとめた。答申は「抜本的な改善」を求め、▽地域の「トップ校」の高校には中学を設けない▽面接、作文、推薦などを適切に組み合わせる▽志願者が3倍程度を超えたら、選抜の過程で必ず抽選を採り入れる――といった方法を提案している。

これを受け、文科省は今月にも中央教育審議会で議論を始める考えだ。各校が実施している「適性検査」はどうあるべきか、中高6年間の教育内容と目標・理念をどうとらえ、どう進めていくべきか――について関係者にヒアリングし、検証を進める。

文科省の教育制度改革室は「競争が過熱気味な一方で、保護者のニーズが高いのも事実。こうした状況をどう考えるべきか、難しい問題をはらんでいる。いずれにせよ、制度開始から10年がたち、公立の一貫校の意味、教育内容と成果もあわせて検証する時期に来ている」としている。(宮本茂頼、上野創)

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