eラーニング戦略研究所は7月2日、小・中・高校生を対象にした、PC・インターネットを利用した学習に関する意識調査の結果を発表。小学生の約4人に1人、中学生の約2人に1人、高校生の約3人に1人が、家庭での学習にPC・インターネットを利用していることが判明した。

この調査は、同研究所が全国の小・中・高校生の保護者計100名を対象に行ったもの。まず、子どもたちのインターネット利用状況から見てみると、小学生の76.5%、中・高生の93.9%がインターネットを利用しており、利用時間は小学生で週1~2時間、中・高生で5~10時間の利用が多いという結果に。主な利用目的は「調べもの」(80.7%)、「ゲーム」(56.8%)、「動画共有サイトの視聴」(56.8%)が上位だった。

そして、家庭学習でのPC・インターネット利用については、「利用している」と答えた保護者は全体で36.0%で、学習ソフト、ウェブ講義、オンライン学習、過去問の検索などを利用していると回答した。一方、「利用していない」(64.0%)と答えた保護者に、その理由を聞くと、

(小学生)
「検索するとすぐに答えが見つかるのはあまりよいと思わない」
「子どものうちは書物で調べさせたい」
「目に悪い」

(中学生)
「DSの学習ソフトを使っているから」
「部活や塾で忙しく時間がない」

(高校生)
「学習するふりしてゲームをしそう」
「勉強は学校のことだけでいい」

などを、挙げている。

文科省は7月3日、2013年からコンピューターで問題を解くデジタル読解力テストを全国の小中高で実施する方針を固めた。テストでは、コンピューターの使い方やインターネットを使って必要な情報を得られるかなどが問われるという。上記の調査結果を見る限り、「学習にパソコンやインターネットは必要ない」と考える保護者は現状半数以上存在し、文科省と保護者の意識には、微妙な隔たりがあるようだ。