Archive for 2009年4月24日


ついに来たか、と言う感じだね。「ニート」を受け入れて、社会復帰のためのプログラムを与える。ひょっとしたら、今の社会もっとも必要としている学校かもしれない。ただし、ニートたちがすんなりと「卒業」してくれるかどうかは別の話だけどね。そこまでこの学校は面倒見てくれるのかな。

若者自立支援:東京と埼玉の専門学校、「ニート」学科で「自分探しの1年」
◇まず「対人関係構築」から

ニートやフリーター予備軍の若者を対象にした学科が今月、東京都江戸川区とさいたま市の専門学校に新設された。1年課程のカリキュラムを通じて、対人関係を築けるよう導き、就労や就学の意欲を持たせる狙いがあり、「自分探しの1年」がキャッチフレーズ。専門学校が若者の自立支援に乗り出すのは全国でも初めてという。【川崎桂吾】

新設されたのは、キャリアデザイン・コミュニケーション科(CC科)。東京スポーツ・レクリエーション専門学校(東京都江戸川区、定員40人)と姉妹校の埼玉福祉専門学校(さいたま市、同)に設置される。

このうち東京のCC科には7日に13人が入学予定。大半が専門学校や大学を中退した若者だという。厚生労働省の調査によると、ニートの若者に共通する特徴として、コミュニケーションに対する苦手意識が挙げられる。人間関係のつまずきが中退につながり、結果、フリーターやニートになってしまうケースも多い。

CC科ではこうした調査を踏まえ、最初の1カ月間を「対人関係の構築期間」ととらえる。

1クラス10人前後の少人数制をとり、「イニシアチブゲーム」(仲間作りゲーム)と呼ばれる教育プログラムを導入。「どうしたら狭い台の上に全員が立てるか」といった課題を与えられ、チームで問題解決を図るという具合だ。仲間同士で話し合ううち信頼や友情関係が芽生えるという。

同校によると、他の学科で仲間作りゲームを試したところ、毎年平均2割の中退者がゼロになった。学科長の伊藤忠男さん(41)は「良好な人間関係が仕事や勉強を続ける上での基礎になる」と強調する。

キャリア教育に移るのはゴールデンウイーク明け。仲間づくりゲームと並行しながら、他学科や系列校の協力を得て介護やヘアカット、製菓といった実習中心の授業を進め、企業や福祉施設での職業体験を通じて進路を考えさせる。

運営に協力する若者支援のNPO「コトバノアトリエ」(豊島区)の代表理事、山本繁さん(30)は「対人関係に不安があったり、将来に目標を持たない生徒を無理に進学させても中退してしまう。人よりも1年遠回りすることになるが、次のステップに立つための学校に通わせる意味は大きい」と話している。

この記事を読んで思い出したのが「できちゃった結婚」。この言葉は今の日本人の結婚観をよくあらわしていると思うよ。

逆に言えば「子供ができなかったら結婚したくない」ということだし、妊娠がわかった段階で「しかたなく」結婚とするというわけ。つまり「結婚」という制度は重くてなかなか踏み切れないけど、子供ができた以上は「結婚」という体裁にこだわる。こんな発想なんだよきっと。

気軽に子供を作って簡単に結婚しているように見えて、実は、今の若い日本人にとって結婚というのは清水の舞台から飛び降りる覚悟がいる人生の大事業なのかもしれないね。事実婚が普及している欧米では「できちゃった結婚」てありえないものね。

婚活! そもそも結婚は必要か!?
唐澤 理恵 株式会社パーソナルデザイン 代表取締役

最近話題になっている婚活。今日20日からも中居君主役の『婚カツ!』が始まります。そもそもなぜこんな言葉ができたのでしょうか。このワードを産んだ書籍『「婚活」時代』を読んで感じるのですが、そこまでして「結婚」する意味はなんでしょうか。私の経営するスタジオにも、見た目を磨き、印象をよくしようとする婚活中の男性が門をたたくことがあります。

2005年の国勢調査によると、25歳から29歳までの男性の71.4%、女性の59%が未婚です。30歳から34歳を見ると、男性の47.1%、女性の32%が1度も結婚を経験していません。

『「婚活」時代』にある年齢別未婚率の推移をみると、1975年を節目に「非婚化」と「晩婚化」が始まったことがわかります。それまではほとんどの人が結婚していたといっても過言ではないぐらいの数字の違いです。

男女とも20代、30代の未婚率が急激に高まり、男性については50代の未婚率も明確に高まっているのです。50歳時点で結婚していない男性は、1975年は2~3%だったのが、2005年には15.4%。このまま進めば、今の若者の25%以上が一生結婚しないと予測されるというのです。

私の父母は恋愛で結婚していますが、「恋愛=結婚」という時代だったといいますし、恋愛できなくてもある年齢になれば必ず親戚や会社の上司、近所の人たちが年ごろの合いそうな相手を紹介してくれたものだそうです。集団お見合いなんていうのもあり、結婚のための出会いには事欠かない時代だったのです。

私の20代のころ(1980年代)はというと、恋愛自由化の時代でもあっただけに、数人の相手と恋愛をしたうえで、ほぼ20代で結婚しています。父母の時代と違うのは「恋愛=結婚」ではないということでしょう。そして、もうひとつ、結婚紹介会社があらわれたということです。少し年齢が上の同級生が大学時代にすでに結婚情報センターに登録し、数人の候補と会っていることを聞いて驚いたことを覚えています。

そのころも、結婚は当たり前の時代であったように思います。

ウィキペディアによると、世界192カ国で平均初婚年齢が高くなってきています。男性が、25.2歳から27.4歳、女性は、21.5歳から23.2歳になりました。上昇幅は先進国のほうが大きいようです。日本では女性で20代後半、男性はその1年上という現状です。

これだけの男女が結婚しなくなってきている現実をみると、はたして結婚という社会的システムそのものがどうなのかと考えてしまうのは、私だけでしょうか。

もちろん、少子化という問題が非婚化や晩婚化につきまとう以上、放っておくことはできないとは思いますが、結婚しなくても子供を産み育てる仕組みがあってもいいのでは・・・と思うのです。