「お菓子感覚で食べられる子供用サプリ」が人気だそうだ。「ココア味」「ヨーグルト味」のサプリだって揃っているらしいよ。

たしかに偏食がちの子供や牛乳を好まない子供にサプリメントという気持ちはわからないこともない。しかし、アメリカで大流行と聞くと、ちょっと待てよと心配になってくる。

実際アメリカ人たちの多くはサプリメント漬けになっているという話を聞いたことがある。毒物ではないから人体に悪影響は少ないと思うけど、子供にもそれがよいかどうかは別の話だ。

一つは子供の栄養吸収率は大人に比べて格段によい点。「おやつ代わり」にパクパク食べさせると栄養過多になる可能性があるからその点は気をつけたほうがいいようだ。

もう一つ心配なことは、親の手抜き料理を促進するだけではないかという点。サプリに依存して肝心な食事に気を配らない親が増えてしまうのではないだろうか。

肥満に悩むアメリカ人の食生活を真似る必要は全くない。

親の15%が幼児にサプリ 過剰摂取「有害の恐れ」
2009年7月6日 08時22分

幼稚園や保育所に通わせている保護者の15%が、ビタミンなど特定の成分を濃縮した健康食品のサプリメントを、子どもに与えていることが6日、国立健康・栄養研究所(東京)が初めて実施した調査で分かった。

保護者の6割は「栄養補給」が利用目的と回答。食生活に何らかの改善が必要と感じて、サプリに頼る実態が浮かんだ。

研究所は、幼児への有効性や安全性など検証したデータは乏しいとし「身体に必要な成分でも安易に与え続けると過剰摂取につながり、幼児に有害な作用が出る恐れがある」と注意喚起している。

調査は2007年5月から9月に青森、山形、茨城、栃木、埼玉、千葉、香川の7県の幼稚園や保育所計21カ所で実施。子どもの年齢は6歳までで、保護者2125人のうち1533人から回答を得た。

結果によると、口の中で溶ける錠剤や粉末、カプセルなどのサプリを、15%に当たる228人が子どものため利用したことがあると答えた。

利用者のうち68%の154人が「ビタミンやミネラルのみ与えている」と回答。32%の74人は「そのほかも利用」と答え、33人は、脳の発達に良いなどと宣伝されるドコサヘキサエン酸(DHA)を含有する魚油系のサプリを利用。次いでプロテイン、キシリトールが各7人、ハーブが6人などだった。

利用目的(複数回答)では「栄養補給」が140人で最多。「健康増進」58人、「病気予防」42人、「体質改善」27人と続いた。また106人が「たまに利用」と回答。「以前に利用」が90人、「毎日利用」は32人いた。